私が帰る場所【skt】

Blend into everyday life ページ48

そして待ちに待った(？)土曜日


う「よし、片っ端から回るか！」


さ「おー！」


え…？私は隣を見て頭にハテナを浮かべる

な、なんでうらさんが？


『坂田、うらさん呼んだのか？』


さ「うらさんってオシャレなんよ！」


う「坂田からAちゃんの服選びに付き合ってくれっ言われてんだよ

だから今日はたくさん見繕ってやるよ！お金は坂田が出すんだろ？遠慮すんな！」


うらさんは”任せろ！”と言わんばかりのウインク


『は、はぁ』


館内地図を見て、大体の目的地を決める

今気づいたけど、2人とも帽子にマスクをしている


うらさんに至ってはサングラスをしており、なんだか私だけ場違い感がすごい


坂田が歌い手？として活動してるならうらさんもその類なのだろう

身バレ防止ってことか


う「どういうのがいいの？ガーリー系？クール系？それとも綺麗系？

Aちゃん美人だからどれでもいけそうだけどな」


さ「なー！」


『別になんでもいい…安いやつを適当で…』


う「もったいない！」


さ「そもそもなんで私服買い足そうって思ったん？

女子高生の私服らしくないけどパーカーくらい持ってたやん」


『桃奈が…』


さ「桃奈？」


『あ、友達なんだけど。

桃奈がバスケは男子の試合もあるから気合い入れようって言うからさ

そんな人の隣にパーカーだけの人いたら浮くくね？』


私はなんと思われようとも平気だけど、桃奈に迷惑がかかってしまったら申し訳ない


う「なんつーか、青春じゃね…」


さ「そんな理由やとは思わんかったわ」


2人とも目を丸くしている


『別になんでもいいだろ！ほら服探すぞ！』


なんだか無性に恥ずかしくなって2人の先を歩く


さ「なんでもいいって言うなら…俺らが決める！文句は聞かへん！」


『や……それは……』


う「そうだな！俺たちの気が済むまで買うことにするか」


『いやいやいや！私が決める！』


どんな服を着せられるか分からない恐怖が迫る

これで女の子らしいフリフリなんて着せられたら気絶するかもしれない


さ「ほーん、それなら自分が気に入ったの見つけなあかんな」


2人からの変な圧に押されながら、できるだけ安く、少なく、似合いそうなものを選んでいく


つもりだったのに気づいたら私の両手には抱えきれないほどの紙袋が抱えられている

前に服とかは遠慮しなくていいって言われたけど。

お金は返すって言ったけど。


これは何年かかるんだろうか……

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