【銀魂】嘘と林檎

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ひとしきり泣いた

あれだけ覚悟を決めていたのに

まだ、生きているという実感が
土方さんのお陰で湧いてきた


『土方さん、もう大丈夫。』

「おう。」

『…あのさ、詳しくは話せないけど、気になってると思うから話すね。こんな状態で悪いけどさ、聞いてくれる？』

「分かった。聞かせてくれ」

私は土方さんに
昔、剣を握っていたこと
仕事でこんな事をしている事を少しだけ話した

土方さんは驚きながらも
黙って聞いてくれた

『だからさ、私まだ帰れない』

「……俺に出来ることは？」

『来てくれただけでも嬉しいんだけど…じゃあさ、この事を内緒にして欲しい。そして今は何も言わずに見逃して欲しい。そして…待ってて欲しい』

「それだけか？もっとあるんじゃねぇのか？」

『っ！…無いよ、 今は。』

「今はってことはいつか言ってくれるって事だって思っておくよ。」

刀を杖に歩き出す

『ありがとう。行ってきます。』

振り返らずにそれだけ伝えて
広地を歩き出す


本当は「助けて」って言いたかったんだ

でも、まだ頑張れそうです。

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