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「…なに。」
「おはよ！
これから時間あったりする？」
一週間で仕事のサイクルは掴むことは出来て
残業や時間外出勤もなく土曜日を迎えた。
足は自然と左隣の家へと向かって行ったけど
インターホンを押しても誰も出ないから帰ろうとした。
でもその時庭の方から物音がして
お邪魔しますと小さく呟いてから敷地内に入ると
倉庫の中から練炭と書かれた箱を取り出すAちゃんがいた。
「ない、全くもってない。」
「うん暇そうだね、
俺ちょっと気になるところあるんだよね！
あ、動くね？」
「ちょっと！」
Aちゃんが何をしようとしていたかはわかっている
でもわざと気づいていないふりをして
Aちゃんの後ろに回ると手押しハンドルを掴んだ。
「日焼け止め塗る？
それとも帽子がいいかな？」
「…その前に、ちょっと隣来て。」
諦めたのか拒否することを止めて
溜息交じりに俺に手を貸すよう言ってきた。
車椅子に寄り添うよう隣にしゃがみ込むと
両手を震わせながら腰を上げて座りなおした。
「前に倒れそうになったら助けてね。」
「わかった、」
手伝おうにも下手に手を出す方が危ないかと思って
Aちゃんの正面でゴールキーパーの様な態勢をとっていると
何とか座り直したAちゃんが俺を見て
眉間に皺を寄せ首を傾げた。
「変なの。」
「いつでも受け止められるように！」
呆れているAちゃんに笑顔を見せつつ
車椅子の扱い方や介助方法を勉強する必要があるなと
彼女が外出準備をしている間に
スマホで車椅子に関しての本を何冊か注文しておいた。
「その帽子可愛い！」
「…どーも。」
まだ不貞腐れたような表情をしているけど
それもまた気づかないふりをして車椅子を動かした。
気になるところがあると言ったけど
Aちゃんがこれからしようとしていたことを止めさせるために
つい口から出てしまった嘘で
車椅子を押しながら何処へ連れて行こうかと内心焦っていると
深澤さんとガタイのいい男性が前から歩いてきた。
「あ、またデート？」
「違います。」
深澤さんのからかいに即答で返すAちゃん。
明るい雰囲気の中、俺は少し気まずくって
話しが終わるまでアスファルトを見つめていた。
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ぱぐたろう(プロフ) - ぴくみんさん» 読んでいただきありがとうございました！！書くこと自体迷っていたお話だったのですが、書いてよかったです。次も楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2021年8月15日 22時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ゆりあさん» ありがとうございました！凄く迷いながら時間をかけて書いたお話なので、そう言っていただけて凄く嬉しいです。 (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - こころさん» 読んでいただきありがとうございました！そう言っていただけて凄く嬉しいです！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ぐりーんかれーさん» ありがとうございます！楽しんでいただけて凄く嬉しいです。次回も頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - 名前さん» ありがとうございました！受け取りての方によって違う感じ方を楽しんでいただければと思い書いてみました。次のお話も頑張ります！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年8月10日 19時
