美しくて強い特待生 (ページ12)

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12.一ヶ月遅れの入学ページ12

学園長「さて！3日後が最終日ですが、調子いかがですか？」

『大丈夫ですよ、大体理解できました。後は教科書や学問書には乗らない細かい裏話などを詳しく知りたいですね。』

あれから1ヶ月が経った。
勉強の虫となりただただ知識を入れるこの時間はとても楽しかった。苦しいと感じることが無いくらい、幸せな時間だった。

学園長「流石です！Aさん！では明日明後日で学力テストをしましょう！！」

テスト…少し憧れてた響き。
実は前の家庭環境はあまり良くなく、学校というものに全く通ってなかった為、異世界に来てから楽しいこと尽くし。

嫌なものらしいけど、私はすごい楽しみだ。どのくらい学べたかな？

そしてテスト本番。
各教科のテストを一気にやる為、テスト時間は1教科2時間。

学園長「それでは…始めっ！！」

テストを開く。最初は初歩の常識問題。
常識という事もあり、ここはすぐに理解できた。

後半になるにつれ、レベルが上がっていく。あぁ、ここは何回も間違えたから覚えてる。

書き進む内に時間が残り10分となる。

最後の問題に、手間取っていた。基礎なら分かる。でもこれは応用に応用を効かせた問題。

そうこうしている内に「そこまで！」と声がかかる。

『(悔しい………解けなかった……)』

そして各教科のテストが終わり、教員寮の談話室で夜ご飯を頂くことになった。

バルガス「主に体力育成の授業を担当しているバルガスだ！よろしくな！」

トレイン「モーゼス・トレインだ。魔法史を教えている。」

サム「購買部にいるよ！なにか欲しいものがあれば何でもあるから来てね！！」

『先生方、よろしくお願いします。』

それからどんな教科があるのか、どんな流れで授業していくかなどを教えてもらった。

学園長「あの様子では入学は確定でしょうね。えぇ凄かったですよ！Aさん！！」

トレイン「学園長に常識から学者レベルまでの範囲のテストを作れと言われた時は驚いたね。」

クルーウェル「この仔犬はご飯も食べず全く寝ずに勉強してたからな。気づいた時は肝が冷えた。」

あっ、それ言っちゃうんだ。恥ずかしい。
自己管理能力も大事だし、それ以降ちゃんと規則正しく生活するようになった。

サム「小鬼ちゃん！？せめて栄養バーとかゼリーとか買いに来てね！？」

『ふふ、あれ以降はちゃんとタイマーセットして規則正しくしてましたよ』

そうして夜の大人との食事会は幕を閉じた。

『それではおやすみなさい。』