君は一体何者ですか【稲荷崎】

北信介先輩 ページ8

夢主 side






貴『えっと、3年7組は……』





私は今3年生のクラスの前を行き来している



何故かってそりゃ、北信介先輩に会うためなんだけど、全く分からない



私が転校してから1.2ヶ月は経ってはいるけど、流石に3年生のクラスまでは把握してはない




だからずっとウロウロしているんだけど……んー、本当に分からないなぁ





仕方ない、職員室まで言って場所を聞いてくるか




そう思い踵を返して職員室に行こうとした時







ﾄﾞﾝｯｯ






前から歩いてくる人に気付かなくて当たってしまった





貴『イタタ…』





当たった衝撃で転んでしまった私は、ほぼ癖のように痛いと口にする






？「すまんな、大丈夫か？」





転んだ私とは違い、当たってしまった人は少しもよろけずに立っている


そして私には手を伸ばしてくれた





貴『あっ、ありがとございます。すみません、ぶつかってしまって』




その手につかまって立ち上がった私は、頭を45度に下げて謝る




？「ええよ、俺もぶつかってすまんな。でも、気いつけるんやで、ちゃんと前見とらんと怪我するやろ？」




貴『はい！ありがとうございます。』




私がお礼を言うとその人は「おん」と返事をして立ち去ろうとする




貴『あっ、ちょっと待ってください！聞きたいことがあるんですけどいいですか？』




そう声をかけて、その人を引き止める




？「ええよ、なんや？」




その人はくるっと振り返ってくれた




貴『あの、3年7組の北信介先輩に会いたいんですけど、どこにいらっしゃるか知ってますか？』




そう言うと、その人は少し目を細めてから、私の方へ近付いてきた





？「…北信介に会いたいんか？」




貴『はい、少しお話がありまして』




そう言うとその人は「……話か、」と呟きながら、目を閉じた。そしてその後、ゆっくりと目を開きながら





？「俺が北信介や、よろしゅうな。」





と、金色の美しい瞳で私を見ながらハッキリ答えた






北「それで…俺になんの用や？」





そして北信介先輩は、少し威圧も感じるような声で私に聞いてきた




そんな北信介先輩に私は少し驚きながらも、その威圧に負けないように答えた




貴『私、稲荷崎高校男子バレー部のマネージャー希望です』




そう私が口にした瞬間、ワイワイと賑わって居た廊下から音が消えた




そう言いきった私を北信介先輩は「ほーん」とそう言われるのを予想してたように私をジロォと見つめた

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