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「あっ」
突然そう言って歩いていた足を止める高橋先輩にAは「どうしたんですか？」と、問いかければ彼女は苦々しい顔で振り向いた。
「部室の鍵、用具室に忘れた」
そう言って引き返そうとする彼女より先にAは「取ってきます」と来た道を走り始める。
「ごめん、スコアブックのそばにあるはずだから」
そんな彼女の声にAは振り返り笑みをこぼして体育館のドアを開けた。
入ってすぐ、右側にある重たい扉が用具室。
Aはほんの少し空いた隙間から入り込もうと身を細めて中をうかがう。
見えるのはマットの上のスコアブックと部室の鍵。そして……
「……んっ、じゅのん、せんぱい、」
キスをする二人。
ガタンッ
驚いて後ろに下がればドアにぶつかり不協和音が鳴り響く。
「きゃっ」
そう言って肩を震わせ彼の影に隠れる彼女。
そしてゆっくり振り返るのは
「…Aちゃん」
清々しいほど澄んだ声にAはハッとして。
マットの上に置かれたスコアブックと鍵を急いで手を伸ばす。
「す、すみませんでした！」
謝る理由も分からないままそう口にするとAはその隙間から逃げ出すように用具質を飛び出した。
「Aさん、どうかした？」
あまりの全力疾走っぷりに対する高橋先輩の質問。
けれどAは「なんでもないです」とただ頭を振り鍵を彼女に渡した。
「そう？ならいいけど」
彼女は鍵を受け取りながらそう答えると部室に向かって歩き始めた。
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あいうえお - 解釈不一致なのに新しい道が開けたっていうか全て星様の文才によるものというか、ほんと面白いです、これからも応援してます！！！ジュノンくん最高！！！！！ (5月23日 21時) (
レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 天才すぎます、ありがとうございます、読み続けます、、、、 (5月23日 21時) (レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 最近の中で一番好きな夢小説です、！ (5月22日 23時) (レス) @page35 id: 7c9597bb9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星 | 作成日時：2023年5月18日 20時
