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迷うことなく来れたのは彼のおかげかもしれない。
だからといってお礼を言う気には絶対ならないのだけど。
「こっちにする？それともこっちがいい？」
「いらないです」
「じゃあ俺と一緒ね」
ここまで来ると逃げることもできない。
なぜなら視線がとっても痛いから。
マユが言ったのは本当らしく、学食にいるのは上級生ばかり。
「ここ座ってて」
勿論、転校したてのAには誰の顔も分からないが、明らかに同級生とは違う雰囲気に呑まれ顔も上げられない。
「はい、どうぞ」
その声と共に置かれたのは美味しそうな鶏の唐揚げに付け合わせ、そしてわかめスープ。
思わず手が伸びそうになって、Aは右手で右ひざを覆い力を入れて2、3度撫でると隣に座る彼を睨み上げた。
「あの！やっぱりいいです！こんな事してもらう必要、」
「美味しいのに」
綺麗な顔でにっこり笑いかけ、透き通るような声でそう言われると言葉に詰まる。
「俺らもこんなに食べれないし、何より朝のお詫びだから」
そう言われて思い出すのは今朝の______
思い出すだけでムカつくというか、悲しくなるというか、
Aは複雑な表情で樹音先輩の顔を見上げると向かいに座る彼が不思議そうにAを見つめ、カレーをすくう。
「お詫びってなに？」
金髪の彼がそう聞いてカレーを口にすると、樹音先輩は「あぁ、朝さ」と話し出すから
「やめてください！」
Aは握りしめた手を開いて思いっきり彼の口に押し当てた。
樹音先輩は一瞬驚いた表情で瞬きをするとすぐにニコリと笑ってAの手を取り、横にずらした。
「二人の秘密って事だね」
「ち、違います！」
「誰にも言わないから早く食べて。時間なくなるよ」
そう言って少し冷たい手がAに箸を持たせ「ね」とあの笑顔を向けるからAは仕方なく食べ始めた。
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あいうえお - 解釈不一致なのに新しい道が開けたっていうか全て星様の文才によるものというか、ほんと面白いです、これからも応援してます！！！ジュノンくん最高！！！！！ (5月23日 21時) (
レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 天才すぎます、ありがとうございます、読み続けます、、、、 (5月23日 21時) (レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 最近の中で一番好きな夢小説です、！ (5月22日 23時) (レス) @page35 id: 7c9597bb9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星 | 作成日時：2023年5月18日 20時
