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天使58 ページ30

俺は全く記憶が無い

何故かAの匂いがするベットで寝てる

白無垢姿のAを見てそのまま、そのまま？

俺は飛び起きて横を見る

もぞもぞと動くかたまりにサーーーっと血の気が引いた



ヒ(まてまてまてまて)

ヒ(思い出せ吉良ヒロト)

服はちゃんと着てる

でも服からはAの匂い





確実にやらかした





ヒ(まて、俺はまだ中学生だろおい)





天使ヒ「そうだよ！だから大丈夫！
ヒロトはまだ純粋で欲望に負けないよ！」

悪魔ヒ「いやいやいや、男子中学生が好きな子と1つ屋根の下とかお決まりだろ」





よく考えると手にふわふわした感覚がある

なんかこう、柔らかくて温かくて

汗で服もシーツも冷たくなる

ドキドキと高鳴る心臓

もし、これで万が一何かがあったら



ヒ(いや、でも、コイツ隣で寝てるし)

ヒ(もしかしてこれは合意の上では)



悪魔ヒロトの勝利



確実に欲望に負けたと確信した

ヒ(せ、責任はちゃんと取る)

ヒ(一生涯かけて守るし絶対幸せにする)

ヒ(毎日おはようからおやすみまで)



俺はそっと布団をめくる

するとそこには_____



ワンっ！



ヒ「ん？ワン？」

『あ、おはようございます』

ガチャっと扉から顔を覗かせるA

目の前にはA、横には犬



『廊下に居たので撫でてあげたらついてきて』

『そしたらヒロトさんのベットに潜り込んで』

『ヒロトさん、気持ちよさそうに撫でてましたよ』



ふふっと笑う天使

ふわふわした温かい柔らかい？？？？



ヒ「てめえかよ！！！！！！」



俺はペットに怒鳴るとキューンとアイツへ逃げる

『よしよし、大丈夫だよ』



いや全然大丈夫じゃねえ、俺の焦りを返せ

でも、なんでじゃあアイツの匂いが

俺はパーカーの匂いを嗅ぐ



『あ、私の匂い付いちゃってますよね』

『ヒロトさん、あの後眠っちゃって』

『引きずってベットに運んじゃいました』



ヒ「てめえもかよ！！！！！！」



俺のトキメキを返せ

なんなんだよ、俺の理性強すぎだろ

てか、寝てねえ、気絶したんだよ



『私はソファお借りしました』

『ヒロトさん、寝顔可愛かったです』

あーそうかよ

俺はお前の寝顔すら見れてねえのに

颯爽と荷物をまとめ車に乗って帰るA



ヒ(このパーカー、一生洗わねえ)



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洗おうねヒロトくん

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