→恋する天使はトライアングル2←

天使54 ページ26

私の髪を丁寧に乾かしてくれる

その手つきはすごく優しい

(なんか、落ち着く)





メイドさんがドア越しに話しかけてくる

ﾒｲﾄﾞ「そちらの入浴剤はヒロト様が用意したものになります」

ﾒｲﾄﾞ「きっとお気に召していただけると思います」



信じられなかった

入るとすごく優しい香りがして

体の芯から温まって

嫌なことも忘れられそうなくらいだった





そして部屋に入れられて、髪乾かしてもらって

何から何までしてもらって

(私、今ヒロトさんの部屋にいるんだ)

(ん？部屋？？)

ヒロトさんの部屋にいる！！！！！？？？？

どどど、どうしよう！！！！

彼女(振られてた)がいた人の部屋に上がり込んで！！

私は何してるの！！？？

意地でも断って帰れば良かったのでは！！？



ヒ「何やってんだよ、乾いたぞ」



私はビクッと肩を揺らしギギギとなりそうになりながら後ろを向く



『あ、あ、あり、ありがとう、ごごご』

ヒ「あ"？なんだよ」



そんな私に目もくれず髪を乾かすヒロトさん

(て、言うか、ヒロトさん大人っぽい！！！)

(落ち着いて考えるとお風呂上がりの男女が一室って問題なのでは！！！？？)

(こここ、こんなのバレたら締め上げられる)





「あの地味な子がヒロトくんとお泊まり？？」

「やばくなーい？」

「ああいう子がヒロトさんと？」





こんなことがバレたら学校に行けない

きっと私はそのまま無様に干されるんだ

(どうしよう、どうしよう)



ヒ「てめえは何1人で顔芸かましてんだよ」

私を見て呆れるヒロトさん

(ひ、ヒロトさんは気にしてないのかな)

(ここは、気にしないフリして何も無かったように帰れば)



『あ、ありがとうござ、います！
わた、私は、そろそろ、帰宅しま、す！！！』

ヒ「お前その格好で行くのかよ」



私の今の格好はダボッとしたTシャツに短パン

ん？？？これって？？？？



ヒ「今日瞳子姉さんいねえから俺の服だけど」



A、完全に詰みです。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒロトの香水をパジャマに振りまくと
ヒロトに抱かれた気分になって好きです

天使55→←天使53

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す