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天使45 ページ17

俺は全力で走り出す

人目も気にせず、タツヤたちの声も聞こえない

ヒ(もう、そういう関係かよ)

ヒ(俺の入る隙間なんて最初からない)

俺の目に入ってくる光景



氷浦がキスした



氷浦もAも淡い光を浴びてた

神の加護を受けてるみたいに



俺はそれを見てるだけ



ヒ(はは、だっせえ)

俺は自分に笑いながら遊園地を後にする





『貴利名くん、さっき何か言った？』



貴「ん？あ、あれ食べたいなって！」

そう言って指差すのはポップコーン

『美味しそう！いちご味だって！』

楽しそうに俺の顔を見るA

それを見てるだけで俺は楽しい



それにさっきも_______



貴(吉良ヒロト、まさか逃げちゃうなんて)

貴(こっちとしてはもう少しいて欲しかったなぁ)



そう思いながら繋いだ手をギュッと握る



_____離れないように離さないように



貴「行こ？」

見るとわたわたと手と俺を交互に見ている

そしてコクンと頷いて俺の手を握り返す





『き、貴利名くんって、その、恋人とか、いる？』





アトラクションを並んで待つ

横から聞こえてくる女の子の高い声

俺の答えを待つ天使



貴「うーん、恋人かぁ」

貴「俺、恋愛には疎くて」

貴「そういう人は居ないかなぁ」



すると、君は大きい目をぱちぱちする

キョトンとしてて何も理解出来てないような顔

貴「A、うさぎみたい」

『そ、そんなこと！！うさぎが可哀想だよ！』

君は今、君のせいで誰かが傷ついてること

そんなのに気づいてないんだよね





貴(罪深い天使だなー)





その近くで駆け回る人がいた

タ「リュウジ！ヒロトいた！？」

リ「いない！どこいったんだよ」

タ「急に走っていって」

しかもその時、一瞬だけ見えたけど

タ(泣きそうな顔してた)



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貴利名くんかましてくなぁ

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