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オレの大切な初めての友達は、あのチェックメイトライブで無惨に死んだ。いや、死んだというより殺された。それを間近にいたオレはあれは一方的な殺しだと自分に憎悪さえ覚えた。


あの虫さえ殺せない優しかったレオくんが、オレのせいで心を壊してもう学園にさえ姿を現すことはなくなった

オレがあんなこと言わなきゃ………オレが、オレのせいでと何度自分を呪ったことか。

オレを満たしていたレオくんの曲がいつの間にか聞こえなくなり、何も受け入れたくなくなった。

唯一執着できたものと言えば、ゆうくんとあの子の歌だった。

昔からの腐れ縁でちょーウザイ子だったけど、オレが挫けそうな時はいつだって歌ってくれた






『おいなくなよー!わかめ!うたってやるから、なきやめ!』





うっさいワカメじゃないしほんと可愛くない!って昔から思っていた。だけど本当に優しい子だった。今だって自分の心配してろと歳下のクセに生意気なことを言うのだ

大きくなったねぇガキんちょも。


アンタの歌を聴いてると大切なあの時間を思い出して嫌になる。


暗がりでスマホを開き音楽アプリでAの歌を再生すると、綺麗で強い歌声がその場に響き、部屋を蹂躙した


悲しい歌なはずなのに、前を向けワカメと俺自身な向けて歌っているようなそんな歌

今はそんな歌聞きたくないはずなのに、何故か停止ボタンを押せなくて涙が溢れた



…………………最悪









………………………





『なぁ、ジュン。あともう少しでライブだけど緊張する?』




「しますよぉ………なにせ初めて立つステージですからねぇ、しない方がおかしいでしょ」





カレンダーの日にちを見るともう明後日にはライブが決行される。
ジュンにとっては初めてのライブで、ソワソワと緊張しているのがAにも伝わる


懐かしい。あたしも初日はこんな感じだったっけ………
しかしまだ一日猶予があるので最後まで練習には手を抜かない





「ねぇ、A」




『ん?』




「俺、初めて立つステージがアンタと一緒でよかったです………まだ駆け出しっすけど、なんだかんだでアンタのおかげで成長出来た感じがするし、出会えてよかった」




ジュンはニコっと笑い、Aの手を握りそのまま静かに吐息を立てて眠った。

これがエ〇ゲーの主人公なら襲ってんだろうなーとAは考えたが、そんな事したら確実に自分が捕まる未来が見えたので
ジュンの頭を撫でてソファで寝た

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死柄木朧(プロフ) - ナギナギの漢字違いますよ。正しくは凪砂です (2022年8月14日 22時) (レス) @page27 id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
璃胡(プロフ) - めっちゃ心が死にかけてバクバク音鳴らしながら見てましためっちゃ続編楽しみにしてます!!!!!!! (2021年10月7日 21時) (レス) @page50 id: 22b34aab1f (このIDを非表示/違反報告)
伊弉冉アリスさぶ - 続編おめでとうございます!照明が落ちてきたときはドッキドキして続きを待っていましたが、ちゃんと生きているようで。良かったです… 続編、お待ちしております! (2021年10月7日 20時) (レス) @page50 id: c2abd4fe86 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - マジで泣きました。続編も頑張ってください。楽しみに待ってます!! (2021年10月7日 19時) (レス) @page49 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - すごい小説にひきこまれました。楽しみに待ってます。 (2021年10月4日 18時) (レス) @page44 id: 30bd05b899 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃亭 x他3人 | 作成日時:2021年9月19日 17時

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