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弐拾伍 ページ31

「この時期に寒い訳ねーだろ、ビビってるだけじゃねーのか?」


「あれでもポートマフィアの準幹部にして優秀な異能力者なんだよ」




中也さんは拘束されていた手首を摩り乍ら嘲笑したが首領は軽く受け流す。
それを面白くないと捉えたのか中也さんは足を組んでつまらなさそうな顔をした。




「どうでも善いよ、興味ねえ。それより彼奴を追い出したのにそこの使用人は追い出さねェのか?」


『……確かに私は準幹部の蘭堂さんと違い、唯の最下級構成員です。本当に同席しても宜しいのですか、首領?』


「私が直々に君を呼んだのだから大丈夫だよ。中也君、彼女は迚も優秀だから此処に居る。気にする心配は無いよ」




首領はよく優秀だと云うのだが私は優秀では無い、何の取り柄も無い唯の最下級構成員だ。
……一応盾ぐらいには成れるが。




「…………は?彼女??」


「私、何か可笑しい事でも云ったかな?」




どうやら中也さんは違う処に反応していた。
二人して此方に戸惑いの目を向けないで欲しい……間違われた本人はどう反応すれば佳いんだ。
取り敢えず二人に向けて苦笑しておく。




「はぁ……チビは脳ミソも小さいから性別の判断も出来ないんだよ、チービチービ」


「んだとコラ!チビ連呼すんな!!」


『済みません、性別の判断がし難い容姿で…』


「い、否俺の方が悪かったからそんなしょげるなよ!?な!!?ああああっ、だから悪かったって!本当に!!!!」




しょぼんとしていると全力で謝られた。
手がワタワタしている処が何となく面白いと思ったが口には出さないでおいた。




「チビが……森さん徐々本題に入ったら」


「おお、そうだね。中也君、我々ポートマフィアの傘下に入る気はないかね?」


「あァ?」




苛ついた様子で舌打ちをした太宰さんが首領に催促し、首領が昨日の内に考えていた提案を出すと当然の如く中也さんは怒り、異能によって椅子と銃撃戦にも耐える強化床材を破壊する。
修理屋を呼んでおいて正解だったな。




「まあ、そういう反応になるよねえ。しかし我々の目的はある程度一致している。お互いに提供出来る物を確かめ合ってからでも返答は遅くないと思うが」




首領も太宰さんも、こうなると予想していたので眉ひとつ動かさず、無表情のままだった。
首領は机に両肘をついて顔の前で手を組み、更なる提案を持ち掛けたのだが中也さんは唇を横に引いて笑った。




「お前達がこの街にした事を忘れたとは云わせねえぞ」

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黒龍(プロフ) - 様々なオタクさん» もしやSAOの……?() (2021年6月12日 19時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
様々なオタク - ヴァッサーゴ?!ヴァサゴ?!POH?! (2021年6月12日 18時) (レス) id: eccd7c5314 (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - 布教する猫さん» コメントありがとうございます!更新に関しましては不定期になりますが頑張ります^^ (2021年1月16日 11時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - すっっごく面白いです!!更新頑張って下さい!!(* ´ ▽ ` *) (2021年1月14日 20時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - じしゃくさん» コメントありがとうございます!そして、そこに気付いて頂けて凄く嬉しいです……!! (2020年3月29日 17時) (レス) id: 9b97ad947e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒龍 | 作成日時:2018年5月21日 1時

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