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記憶喪失 ページ33

さとみside


蒼井さんに連れられて来た


ころんが寝てる病院


まさか…なんて思ったけど


蒼井さんの目的的に“普通に”起こしてくれるとは思ってなかった


だから相当の覚悟をして病室に入ったはずだった


死んでしまった?


いいや、そんなことは…でももし…


なんて不安も一瞬で吹き飛ばされた


病室の奥の方のベッドにはパッチリとした目を開いているころんがいたから


さ「ころんっ!」


俺はころんの方にかけていった


でも次の瞬間


こ「誰ですか?」


冷たいころんの声が俺の耳に響く


さ「え…誰って俺、俺だよ、さとみだよ」


こ「ごめんなさい、分からない…です」


少し申し訳なさそうに俯くころん


真っ先に俺の頭に浮かんだのは“記憶喪失”だった


俺達には明るく接してくれていたころん


遠慮なんてしなくてもいいわような気楽な親友


そのころんが今はもう居ない


俺の一方的な記憶でしかなくなってしまった


今まで2人で行ったあの場所も


学校での何気ない会話も全部


俺にはあってもころんにとって俺とのその時間は


全部“なかった”ものになってるんだ


悲しいと言うより悔しかった


守れなかった


助けてやれなかった


こ「だ、大丈夫ですか!?」


いつの間にか俺は泣いていたようでころんに心配されてしまった


辞めてくれ


そのぎこちない敬語で話しかけないでくれ


俺の知ってるころんは


そんなんじゃないんだ


そんな敬語で話しかけられるともう


俺の知ってるころんは戻ってこないんじゃないかって


不安で押しつぶされそうになるから


さ「ごめんっ!」


俺は走って病室を後にした


一瞬振り向いた時ころんが不思議そうに俺を見ていた


普通だったらころんは絶対に俺を追いかけてくる


なのに静かに病室のベッドに戻って行ったんだ


俺は…俺は


こらからころんとどう接すればいいのだろうか

いじわる→←休んでばかりはいられない



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azusa(プロフ) - いちごパフェさん» 蒼井さんと遠井さんwww確かに読み違えそうですねw更新頑張りますね! (2019年7月8日 7時) (レス) id: 569ecf34b4 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - ↓話の感想じゃなくてすまぬ。この作品とっても大好きです!更新頑張ってください!続編も楽しく読ませて頂きます!! (2019年7月7日 22時) (レス) id: 12100336d7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - ジェルくんsideの時、蒼井さんを遠井さんと読み間違えてしまう。やばいな、私… (2019年7月7日 22時) (レス) id: 12100336d7 (このIDを非表示/違反報告)
azusa(プロフ) - Ruruaさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年6月28日 7時) (レス) id: 569ecf34b4 (このIDを非表示/違反報告)
Rurua - すごい…物語の展開が好きすぎる…というかころんくんが好きすぎる… (2019年6月28日 7時) (レス) id: 7771d21199 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:azusa | 作成日時:2019年5月23日 20時

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