10人目の居場所は、ここに。 (ページ31)

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後悔は、ここに。　ー8.8祭りーページ31

Miyadate side

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10人体制でのSnow Manが始動し、目まぐるしく毎日が過ぎていた。

単独コンサート、演舞場での滝沢歌舞伎、IsLand Festival

怒涛の日々は今までの努力を確かな自信にしてくれるものだった。

デビューという確固たる後ろ盾がある、今となっては。

その激動の日々にいたからだろうか、彼の様子がおかしいことに誰もが気付いていなかった。

黙々と目の前の仕事をこなし、どんな努力でも積み上げる彼が、自分の仕事に、そして自分という存在に迷いを抱いていたあの時のこと。

6月下旬、YouTubeの撮影のため10人が久しぶりに集まった。

数日のオフを挟んだ後のこと。

いつもなら最初にやってくるはずのうたが、集合時間ギリギリになってやって来た。

『ごめんなさい、遅くなりました』

岩本「大丈夫だよ、佐久間とふっかと康二がまだ来てないし」

『……良かった、』

そう言ってソファに座ると、うたは台本を枕にして、机に突っ伏してしまった。

疲れてるなら撮影まで寝てなよ、と俺らに言われてようやく動くようなうたが、

自分から楽屋で寝るだなんて、驚きのあまりその時楽屋にいた俺らは皆で顔を見合わせた。

宮舘「うたー？ごめんね寝てるとこ、どっか体調悪い？」

渡辺「撮影遅らせてもらおうか？」

『大丈夫、ちょっと頭痛いだけだから』

阿部「寝不足？最近忙しそうだったからね」

『……んー、でも、最近みんな忙しくない？』

目黒「うたくんほどじゃないよ、映画だってないし、この前もあのアーティストさんに楽曲提供してたじゃん？あれ聞きました、めっちゃかっこよかった」

『………ゴメン、寝させて下さい』

宮舘「そうだよね、ソファに横になってていいよ？」

そう言えば、ユラユラと起き上がって、ソファに横になった。

マスクの隙間から見える顔色は最悪で、体調の悪い時になる三重が色濃く付いていた。

まだ来ていない3人にはそっと楽屋に入って来て、と連絡して数分後。

完全に遅刻の時間でその3人がやって来た。

康二なんかは心配顔でうたの傍に寄る。

「あの、そろそろご準備の方を」

スタッフさんが声を掛けに来てくれると、うたは起き上がって眠そうに目を擦る。

こんな無防備な姿、うたの家に行ったってなかなか見れないよ？