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伊作side

放課後になった。

伊作「全く...どうしたらこんなに怪我するの〜?」

小平「鍛錬してたらこうなった!」

伊作「はぁ...」

『伊作、戸を開けてくれないか?今両手塞がってて。』

伊作「は〜い」

戸を開けると、A先輩がくノ一の生徒を横抱きにして入ってきた。

小平「A先輩...くノ一の生徒誘拐してきたんですか!?」

『違うわ、アホ。伊作、急いで布団敷いてくれ。そこで倒れてたから連れてきた。貧血だ、布団で寝かせる』

伊作「わ、わかりました!」

僕は急いで布団を敷いた。A先輩は、その上にそっとくノ一の生徒を下ろし、布団を被せた。

伊作「大丈夫でしょうか?」

『あぁ。熱も無さそうだし、ただ下眼瞼の内側が白かったから心配だけど大丈夫そうだよ。』

伊作「なるほど...」

くノ「ん...あれ...私」

『起きた...よかった...庭で倒れていたから連れてきた。伊作、小平太、その子とお話しといて』

伊作「え?A先輩どこ行くんですか?」

A先輩はどっかに行った。

くノ「A先輩ってくノ一のこと嫌いなんかな...」

小平「そんな事ないと思うぞ!」

伊作「そうだよ、A先輩は優しいし。ところで体調は大丈夫?」

くノ「少し頭がぼーっとするくらいです」

数分話しているとA先輩が食べ物を持って戻ってきた。

『貧血には鉄分がいい。急だったからこれくらいしか作れなかったが食べてくれ』

食堂で鉄分たっぷりのお粥作ってたのか。

くノ「ありがとうございます。」

『あとお腹冷やさないように、これ。』

A先輩はくノ一の生徒に湯たんぽを渡した

くノ「!...すみません、ありがとうございます。助かります」

もしかして...。

『伊作、どうした顔赤いぞ?』

伊作「大丈夫です!」

僕達と話す時と違って、少し表情も口調も固いけど、A先輩は女性の接し方を分かっている。いや、自然と身体が動いてるだけなんだろうか...こんだけできるなら、どうして極力若い女性に関わらないように逃げるんだろう。

『食べたら、この薬飲んで。その後ここでしばらく寝てていいから。』

くノ「はい。」

今日だけで、何人のくノ一がA先輩に惚れたんだろうか。


〜Aside〜

この事伝えたら今日の補習無しになったからラッキーって少し思ってしまった。

でも、なんで今日は女子と関わる事が多いんだ...
私は、くノ一に怖がられ嫌われてるのに。

今日はいつもより疲れたし、長めに湯船浸かってぐっすり眠ろう。

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作者名:はるか | 作成日時:2022年12月30日 17時

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