第44話 ページ29
あ〜暑っつい。もうすっかり夏やな...。まだ7月入ってないけど。
そう思いながら、自室で次に行う授業の構成を考えていた。何故か、一年は組が1番手がかかるという理由で最近は主に土井先生と交代交代で教鞭を執っているが、私は一年は組の副担任化してきている気がするのは気の所為だろうか。
まず、私は一学生であり、教師では無いはずでは?ま、その代わり報酬は貰えてるからいいけど...。
尾浜「失礼します!」
尾浜勘右衛門が私の部屋の戸を開けて入ってきた。
『勘ちゃんどうした?』
机の上に広げた資料を端に避けながら聞いた
尾浜「今、勉強中でしたか...?すみません。後でまた出直します」
『いや、大丈夫だぞ。丁度休憩しようと思っていたところだし。で、私になにか話あるんだろ?そこ座って』
尾浜「では、お言葉に甘えて、失礼します。」
勘ちゃんは、私と向かい合うように腰を下ろした。
尾浜「兵助について相談なのですが...」
『とうとう豆腐の角に頭ぶつけて頭おかしくなったとか?』
尾浜「兵助なら有り得そうな話ですね...ではなく!実は、1週間前から、兵助に避けられてる気がするんです。」
『兵助が?勘ちゃんを?』
尾浜「はい...」
『心当たりは無いのか?』
尾浜「これといったものは...」
『どういう風に避けられてるんだ?』
尾浜「授業など必要な情報交換などの時は普通に話してくれてるのですが、前まで豆腐を嫌というほど私にくれていたのにも関わらず、今は私から豆腐を遠ざけているような感じがするんです。」
『重症だな...どうしてだ。最後に豆腐貰った時なにかしたか?』
尾浜「最後に豆腐貰った時...あ〜兵助がすごく綺麗な四角い豆腐を持っていて...兵助に少し貰おうと思って、四つ角食べたくらいですかね。」
『やったのお前だったのかよ!!』
ごめんよ、三郎。てっきりお前がやったのとばかり...
『四つ角はダメよ...』
尾浜「えっ!もしかしてそれが原因!?」
『兵助すごい落ち込んで、すごい怒っていたぞ?少しちょうだいで豆腐の四つ角食べるやつ許せんって。』
尾浜「わぁ...どうしよう...」
『ところで、どうして四つ角食べたんだ?1つの角じゃダメだったのか?』
いや、この質問も何言ってるんだ?って感じだか。
尾浜「つい、丸くしたいなと思ってしまって。ほら、私お団子とか好きですし、目もこの通り丸いですし、髪の毛先もこの通り丸いですし!」
『なるほど』
わからん。
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作者名:はるか | 作成日時:2022年12月30日 17時