絶望的ミラクル！�� ページ14
ようやく教室に着いて扉を開けると同時に始まりの鐘が鳴った。
『ひゃーギッリギリ』
.「だぁ〜…マジ疲れたー。さっさと空いてる席にぃ…………。先生ぇ!!」
突然綺麗な挙手をキメるユウ。どしたん。
「なんだね」
既に教卓にいるトレイン先生がこちらを向く。
.「頭痛と動悸が酷いので保健室に行ってもいいでしょうか」
『は？』
いや動悸が酷いってそりゃ走りましたもの。
「体調が優れないのであれば仕方が無い。1人で行けそうかね？」
はい！ありがとうございます！と深くかつ素早い会釈をして出ていったユウ。頭おもっきり振ってますやん頭痛嘘ですやん。
「あいつ急にどうしたんだ？」
『さあ』
「いつまで立っているんだね、すでに鐘はなったはずだが」
『あ、すいません』
走って授業に間に合ったにもかかわらず唐突にズル休みを選択したユウにグリムと違和感を抱きながら1番近くの空いている席に座った。
そこでユウの決断の意味を理解した。
「今日は1年生と2年生との合同授業を行う。今日の単元は古代呪文語の中でもかなり難しい。
今、1年生の左隣は2年生になっているはずだ、ペアはその2人1組で組む。
1年生はわからないところを遠慮なく2年生に聞くように、1年生はこの単元は初めてだが、既に2年生の授業ではここの応用をやっているはずだ、これは2年生の説明力も試される。1年生は次の時間で小テストを行う、その点数が2年生の成績にも……＿＿＿＿」
oh……オトナリサン？
首をゆっくり左に向けると、
「…………。君か」
『僕だ……』
リドル寮長さんが鎮座されてますよ。あはははーキセキ〜。
『ヨヨ、ヨロシクオネガイシマス』
「ああ、よろしく」
きっっっっまず!!!!昨日バチバチやり合った相手がペアってま!?
てか首輪をはめられた私に首輪をはめた本人の寮長でペア。こりゃはたから見たら囚人と看守じゃん……。
おい。ハーツラビュル寮生たち、そのどんまいコールを醸し出す哀れみの目でこっち見るのやめろ。
遠目からもエースとデュースとグリムが…ってあの毛むくじゃら私を裏切って移動したな。
「A」
『は、はい！』
急に呼ばれて肩がビクッとあがった。呼んだのは隣の寮長さんだ。
「どこを見ているんだい。今は授業に集中する時間だよ」
『ういっす……』
ちくしょう。今日の晩御飯はユウの活き造りとグリムのグリル焼きにしてやる。
あれ…そういえば私、寮長さんに名前言ったっけ？
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トランプの化け物(プロフ) - 藍の華さん» ありがとうございます!!!更新遅めですが頑張ります！ (2021年1月11日 14時) (
レス) id: 0c97056075 (このIDを非表示/違反報告)
藍の華 - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください！応援しています! (2021年1月6日 17時) (レス) id: a501129fb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トランプの化け物 | 作成日時：2020年12月24日 12時
