怪我人コレスポンデンス！ ページ19
「A…………おい、…おき…………、おい……おい！起きろ!!」
激しく体がゆらされ、ゆっくりと目を開いた。
「デュース！怪我人を揺するんじゃないよ！」
「す、すんません寮長……つい」
目の前にはこっちをのぞき込むユウとエース。それから怒ってるリドル先輩と怒られているデュースがいた。
.「よ、ハッピーかい？」
「たく、心配かけやがって。なーんで毎回毎回ああいうのに突っ込んでいくかねぇ
おいグリムー、このど阿呆は起きたぞー」
誰がど阿呆だ。
そう言い返そうとしたが、ジャリっと口に違和感を感じ、慌てて体を起こした。
『ｹﾞﾎｯ、ぺっ、ぺっ！なんか、口がジャリジャリ……』
口を払うと口元どころか手も顔全体も制服も砂まみれになっていた。
｢おー！A！よかったんだゾ！｣
真横からグリムの声が聞こえてくると思えば、何故か横に私と並ぶように眠っているレオナ・キングスカラー。その上ではねているグリム。血迷ったのだろうか。
「A、体調の方は大丈夫かい？気持ち悪いとかは？」
『ありがとうございます。大丈夫です』
.「立てそ？」
『うん…あいや、もうちょっと待って』
まだ足に力が入りそうにないけど、頭はようやく回り出して、状況を理解し始めた。
上を見れば砂嵐は消えて、空がはっきりと見える。ブロットの化身の姿ももうない。少し離れたところには落ち着いた様子のハーツラビュルの寮服とサバナクローの寮服の人たちが見え…
あれ、ひとりめっちゃダッシュで向かって来てる……
まだ少し霞む目をこらすと手に何かを持ったサバナクローの人がこっちにものすんごい速さで迫ってきていた。
『あれは…あ、ラギー・ﾌﾞｸﾞﾌｧｯ!!』
走ってくる人間がラギー・ﾌﾞｸﾞﾌｧｯと認識できた途端、ペットボトルが私の顔面にめり込んだ。
中身がからっぽならまだよかったものの、ペットボトルは水が満タン入っていて威力MAX。
｢ラギー!!君も怪我人になんてことをするんだい！｣
｢自ら怪我人になりに行った奴に労りはないッスよ！だいたいあんたねぇ!!あの状況で箒から手ぇ話すとかバカなんっすか!?｣
さっきから人をど阿呆だの馬鹿だの。
やんややんやとラギー・ブッチに思いもよらぬ説教をくらっていると、横で寝ていたレオナ・キングスカラーが今目を覚ました。
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トランプの化け物(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!!!!!┏○ﾍﾟｺｯまだまだ2章ですが、約300ページもあるものを一気読みしていただけて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2023年1月8日 23時) (
レス) id: cf0e2ef387 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白くて、一話から一気読みしてしまいました！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！ (2023年1月1日 23時) (レス) @page5 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トランプの化け物 | 作成日時：2022年12月19日 17時
