王弟ミゼラブル！�� ページ18
【──もし、俺が】
【第一王子だったら】
【こう言われただろう。】
【｢第一王子レオナ様は思慮深く】
【強力な魔法を使いこなす魔法士だ。】
【脳天気な弟とは大違い｣と。】
【それが第二王子になっただけでコレだ。】
【第二王子はやることなすことケチつけられ】
【第一王子を称えるためのダシにされる。】
【どうやったって、一番にはなれない。】
次の場面は誰かが勢いよくドアから入ってきたところから始まった。
《レオナ！ 何故今日の式典に来なかった？》
表情を険しくさせ、問い質す人物はベッドに寝っ転がるレオナ・キングスカラーを見ていた。
《式典？ あァ、兄貴の息子を国民に見せびらかす親馬鹿パーティのことか？それは失礼を。つい二度寝しちまった》
《国民に未来の王の顔見せをする大切な日だぞ》
《確かにめでたい日だな。嫌われ者の第二王子の王位継承権が永遠に消えた記念日だ》
《そんな言い方はよせ！》
《生まれた順番が早い奴は得だよなァ、毎日歌を歌いながらゴロゴロ昼寝したって王になれる》
《レオナ……たとえ王になれなくとも、お前は賢い。この国のために出来ることが沢山あるはずだ》
《この国が頭の出来で王を決めるしきたりなら、やる気も出したんだがな》
そう言うと、レオナ・キングスカラーは起き上がり、部屋から出ていった。
《レオナ。待つんだ、レオナ！》
傍観してた私の横を通り過ぎてった2人。
おそらくもう1人の方がレオナ・キングスカラーの兄だ。
なんだかエースからたまに聞く兄弟像とは違った。
けど、立場や境遇がそうさせるのか、私にはわかるはずもなかった。
『複雑だなぁ……』
再び視界が真っ暗になると、声が響いた。
【ほんの数年遅れて生まれたとういだけで】
【何故こんな想いをしなくちゃならない?】
【どれだけ勉強しようが】
【どれだけ魔法を】
【使えるようになろうが……】
【生まれてから死ぬまで兄より優秀だと】
【認められることはなく】
【王にもなれない】
【何故、俺は第二王子に生まれた?】
【何故、俺は永遠に一番になれない?】
【何故だ。】
【何故だ。】
【何故だ。】
【──人生は、不公平だ。】
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トランプの化け物(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!!!!!┏○ﾍﾟｺｯまだまだ2章ですが、約300ページもあるものを一気読みしていただけて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2023年1月8日 23時) (
レス) id: cf0e2ef387 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白くて、一話から一気読みしてしまいました！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！ (2023年1月1日 23時) (レス) @page5 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トランプの化け物 | 作成日時：2022年12月19日 17時
