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憂鬱な午前7時・翠 ページ18

最近の朝は日も出てないし寒いし苦手だ。正直に言えば布団から出たくない。
でも皆に水をあげなきゃいけないから起きる。挨拶もしたいし、店の掃除も。

「おはよう、皆。」

他の人達はまだ眠っているようだったけど、珍しく青霧くんが早起きをして外
に出ているようだった。
散歩かなにかだろうか、日が出ていないというのが彼にとっては幸いだったん
だろうな。
曇りの何がいいんだか。

店の外に飾ってある花達や屋上の植物達等、屋外の子達には朝露がついていた
から、喉が渇いている(という表現は可笑しいかもしれないが)と訴えた子に
だけ水をやった。

「終わったら店内の掃除と、整理だな…」
店を経営しているのはマスターだが、時々遅くまで眠っているときがある。そ
ういう時には、私がカウンター奥の茶葉やら豆やらの整理を任されているのだ。
他の皆にも役割が分担されてあるらしいけど、私は自分の仕事しか知らない。
情弱にも程があるよな…。

皆に水を提供して、店内に戻ろうとしたら、青霧くんが走って帰ってきた。

「ただいま」

「うん、おかえり」

朝早く起きたんなら学校へでも行けばいいのに、と思ったけど今日は学校が休
みなのを思い出した。
彼は私の思ったとおり、散歩に行っていたらしい。まあ朝に外に出るといった
ら散歩しかありえないとも思うけどね。

「今から掃除?」
「うん。君は何かするのかい?」
「寒いし、皆にココアでもつくるよ。」
「そうか。私のは砂糖追加でお願いするよ、甘いほうが美味しい」
青霧くんは苦笑いしながらも、それを了承した。

外はまだ冬になってもいないのに、張り詰めたような、刺すような寒さだったが

店の中は、温かくて、暖かい。

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作者名:よっけおる x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2017年7月12日 21時

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