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ちょっとひなたぼっこでもしませんか・月2 ページ12

「やっば…」

俺は現在進行形で走っていた。
今ら下校中で、授業中寝ていて家に帰るのが遅くなったからである。

俺の席は窓際なんだよね。
日光ぽかぽか、つまりお昼寝スポット。
4時間目と6時間目は決まって眠くなる。

今日は午前中授業だったようで、クラスメイトはみんな帰っていた。

時間割を見ると、4時間目は数学だったようだ。
ほっとした、英語なら発狂だ。
みんなからいじられてるけど、俺って数学に関しては天才的なところがあるんだよ?
特に計算スピード。
正負1桁の足し算、百ます計算をやった所、
1問ミスがなかったらベストタイムは29秒だ。
計算ノーミスのタイムは30秒。
ぶっちぎりの学年一位、そして数学の先生も抜いて言われた一言は化けもんw

英語…そんなもん知らんなwww

よいしょ、と教室の小窓を乗り越える。
俺が最後の時間に寝ていたら、そっと鍵を閉めるのがクラスの暗黙の了解となっているようだ。

「ただいまー!」

給食がなかったからお腹がへっている。
リビングに上がると、机の上のメモには遊びに行ってくるの文字。
冷めたおにぎりがちょこんと置いてあった。

おにぎり食べるなら屋上だよなー、と移動。

先客がいたようだ、そういやこいつ日中光合成してたっけ。

「やぁやぁ、月切君。君も光合成かい?」
「んー…まぁ、そんな所かな。」

どうせなら寝てしまおうと、おにぎりを食べながら考える。
この、草の匂い。大好きだ。
これも全部みどはが出したんだよな。

「みーどーは。」

返事を聞く前にぎゅっとみどはを抱きしめ…

られなかった。葉っぱがいきなり目の前に出てきて視界を遮られた。

「ひどいなー。」

そう言うと、みどはは横でくすくすと笑った。

「抱きついてくる月切君が悪いんじゃないか。」
「はい、正論ですね…」

反論できない俺はそう言って、みどはの横に寝っ転がった。

ステンドガラスの羽のチョウがヒラヒラと頭の上を舞う。
色とりどりの光が地面に映し出されて、幻想郷の様だった。

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作者名:よっけおる x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2017年7月12日 21時

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