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2話・白 ページ5

僕は入っていいと言う言葉を聞く前に扉を左手で開けた。

「ツックー、お菓子持ってきたけど飲み物は何が...あ、お客さん?こんにちは」

「こ...こんにちは...」

「この香りはクッキーとカップケーキ!さすがあお、俺の好物じゃん!」

「え、ギリは気分でこれにしたって言ってたけど...まぁそういうことにしとこう、とりあえず、二人とも飲み物何がいい?」

「俺りんごジュース」

そうツックーが言ったのを確認して僕は可愛らしいお客さんに視線を向けた。

「わ、私は...大丈夫です...」

「遠慮しなくていいよ?」

と、ツックーが飲み物を飲むよう促す。

「じゃあ...オレンジジュースお願いします...」

「わかった、ギリのとこ行ってくる」

そう言い僕はクッキーとカップケーキのお皿を机に置き、トレーを持ってさっきと同じ扉を開け、三階にギリがいるキッチンへと急ぐ。

「ギリ、ツックーがりんごジュースでお客さんがオレンジジュースね。お客さんのは可愛いコップにしてよ?あと俺はブドウジュースね。」

「お前のもかよ...そういえば翠葉見なかった?」

「ミド?見てないけど...会ったら何か伝えとこうか?」

「うん、ここに来いって伝えといて。はい、これ。」

「わかった、見つけたら伝えとく。」

飲み物を溢さないように注意しながら階段を降りていき、扉の前まで来ると二人とは違う声が聞こえた。この声は多分ミドだろう。

「ツックー、飲み物持ってきたよ。」

「ありがと、置いといて」

「はい、どうぞ」

「ありがとうございます...」

コースターを置き、その上にジュースを置く。

部屋の中はジュースの中に入っている氷の音とクッキーを食べている音だけが響いていた。

「やっぱおいしいね、このクッキー」

まさかお客さん用のクッキーを食べているのかと思い、机の方向へと首を向けるが違った。

恐らくギリの場所から皿ごと盗ってきたのであろう。

「それじゃ、ごゆっくり。」

そう言い残して僕は扉の取っ手に手をかけて、ふと思い出した事があったのでミドの方向に顔だけ振り返った。

「そういえばミド、ギリが来いって言ってたよ。」

「もしかしてそのクッキーの事じゃない?」

とツックーが言った。

「もうバレたか。行ってくる。」

「いってらっしゃーい」


そして部屋を去った後、僕はトレーをギリに返してブドウジュースを飲むために、ミドは呼び出されたからギリの元へと向かうため、という理由で三階へと急いだ。

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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月見ノ(プロフ) - Gingerさん» わざわざありがとうこざいます、メンバーは6人になる予定です!これからもよろしくおねがいします! (2017年7月6日 22時) (レス) id: 27b064b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ginger - Incredibile!Divertente!(凄い!面白い!ってことです) (2017年7月6日 15時) (レス) id: bc44d2c5f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっけおる x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2017年7月3日 21時

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