【d!】妹の婚約宣言を境に三人の美男子に求婚されました Ⅰ (ページ35)

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ht「あれ、珍しい‥外道丸が人に興味示してるなんて、普段警戒心MAXなんだけどね」

『そうなんですか、、』
ht「ついでに人参上げてみる？」
『あー‥はい』
ht「ちょっと待ってね？‥はい、人参」

そう彼に渡された人参を外道丸‥くん？さん？に上げれば馬特有のボリボリと言う咀嚼音が聞こえる。食べ終わると再び裾を掴んでクイクイと引っ張るので困惑していたらひとらんに撫でてみてくれと言われるから頭？顔？をそっと撫でる、すると凄く尻尾を振って顔を押し付けてくるところを見る限り撫でて欲しかっただけなのかも知れない。

ht「外道丸が初対面の人に此処まで心開くなんて珍しいよ、長年居る大ちゃんでも未だに蹴られたりするのに」

なんて言われるけど、どう反応をしたら良いのか正直分からない、幼い頃から動物には好かれていたからその影響‥かな？とか考えに浸っていると少し悩んでいた様子の彼が何か閃いたのかじゃらじゃらと付いてある鍵から一つを持ち微笑んだ。

ht「ちょっと乗馬してみようよ」

『＿あの、何処行く気なんです、？』

疑問を抱く間も無く連れ出されて外道丸さんに乗りながら呟く、私の後ろに居るひとらんはただ秘密と返答を曖昧にし手綱を握っている。そんなこんな困惑する私を彼が連れてきたのは綺麗な花畑、先に降りた彼が差し伸べてくれる手を取り降りると花弁が風によって靡く。

ht「綺麗な所でしょ？俺のお気に入り」

『はい‥凄く、綺麗ですね』
ht「風も気持ちが良くてお昼寝しちゃったりするんだ、、そしたら悩みや不安なんてとうに忘れる」
『………』
ht「最近思い詰めてる様子だったでしょ？仲間でもプライベートには関わって欲しくないだろうから聞かないけど、覚えておいて欲しい、、仲間は頼れる存在なんだよ」

…彼の言葉が深く刺さる、こんなこと前にもあったわね‥自国の王城でゾムに「誰かを好きになるのは罪じゃない」と言われたその時と同じ感情が溢れ出す、一人で全部背負ってきたから仲間と言うのが慣れていない、頼ることが出来ない、けど努力はしようと自然に思える。

私が悩んでいることなんて正直どうでも良いこと、覚悟が決まっていたのに彼らと過ごすうち湧いてしまった感情にただ戸惑っているだけ、彼らには無関係、だから今はまだ、、

『…何かあったら頼りますね』

嘘を付いて逃げるのを許して欲しい

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