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NO side
光雄「“俺たちならわかるはず”って言いたいのかい？」
安吾「僕らなら･･････判る筈？
その通り僕ならわかります。
僕の能力ならね。
僕の異能は「モノに残った記憶を読み取る」
───記憶抽出能力
これで貴方達の逃走経路も読み取った」
光雄「それで“俺”の権能で時間を止めて、
君たちに追いついた。
･･････俺の権能は、
俺が触れている相手はその影響を受けないからね
担いでくればいいだけだ」
まるで「冥土の土産におしえてあげるよ」とでも言わんばかりの暗い目に、
敦は固唾を飲む。
光雄は手でナイフを踊らせ、
安吾は拳銃を構えている。
勝率など皆無。
鏡花「･･････慥かに 乱歩さんが云ってた
「政府には記憶を読む異能者がいる」と
それに「掴まれは死罪は確実だ」とも･･････」
安吾「全く･･････政府の秘密機関相手に“信じて”？
最後まで探偵社の冗談は笑えない」
銃を敦に突きつけ、
発砲･･････と、思ったら敦は落下していた。
敦の視界の先では、白い光が瞬いており
落下の衝撃に身構えていたのだが、
誰かに掴まれて、静かに降ろされた。
光雄だ。
シィ、と驚きのあまり声を出しそうになった敦は
光雄の大きな手のひらで声を遮られた。
「司令！ 標的は───」
「逃亡しました。
虎の異能者が未知の力で抵抗し･･････
西に逃走、光雄さんが追いましたが
権能を酷使した彼に追いつけるかわかりません。
一帯の封鎖を。」
「了解！」
安吾「これで
ドストエフスキーは
我々が対立していると思い込むでしょう」
光雄「手荒にして悪いね。体は痛まない？」
へにゃり、といつもの･･････花達に向ける
いかにも人畜無害そうな顔で笑みを3人に向けて
立つように促す。
光雄「移動しよう、
安吾さん車回してきた方がいいかな？」
安吾「僕が行きますよ、
貴方の異能も、権能も反動が大きいでしょう。」
光雄「そうだね。
･･････さて、人払いは
水菜がそろそろ人を派遣してくれる筈だから
車が来るまでここで待機だね。」
。
。
。
敦「「探偵社は無実」っていう僕の台詞･･････
信じてくれたんですか？」
安吾「信じる？ いえ まったく。
君たちは以前フィッツジェラルドの事務所で
太宰くんからの伝言を見たのでしょう？
あの文章を送ったのは僕ですよ。」
敦「じゃあ･･････最初から？」
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作者名：クラウン | 作成日時：2023年7月22日 4時
