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坩堝にハマる ページ15

水居side


統合騎士団の会議招集を受けて、
渡されていた魔術道具を起動させ、


騎士団の本拠地と呼べる
水菜の権能を以て生み出されたその空間に唯一佇む
騎士団の会議場に入っていく。


集まるように言ってきた張本人である水菜が一人、
豪奢な椅子で肘掛けに頬杖をついて

他の集まっていた騎士団達に睨みを効かせていた。


最後の一人として入ってきた自分を
水菜の横に立っていた稲津が手で自分の座る席を指す。


稲津「では、はじめましょうか。

課題は・・・・・・言わなくてもお分かりだと思いますが」


「花殿の封印措置の件、ですね?」


「然るべき処置だろう、・・・・・・団長どの、副団長どの。

貴公らは知っていて、
『天人五衰』に花殿を加入させたのかね?」


稲津「いいえ。

そもそも天人五衰のメンバーは
五人の特一級の危険異能犯罪者で構成されている。

そのうちの一人、ニコライ・ゴーゴリに関しては
・・・・・・殺し合いをした仲なので、
騙ったという可能性は皆無でしょう。」


「あれだけテレビで放送されていたのに・・・・・・」


陸「今もテレビで騒ぎ立ててるよ。」


水居「公共電波全部乗っ取っていいです!?

まじで自分
はらわた煮えくりかえってやがるのですが!?」



稲津「水居ねぇさま、

それやったら“こっち”まで規制くらうので
自制していただいていいでありますか!?」


机を叩くように立ち上がり、
水菜と、その横に立つ稲津に問いかける。

水菜はまだ頬杖をついて、
ただ、少し目を細めてこちらを見ている。

あぁ、なるほど?
あれは相当キレている。

キレてキレて、キレまくって

稲津にしゃべらせているあたり、
能力の類の制御が緩くなってるらしい。


うっすら見える水菜の目は、赤色に染まっている。


後ろで騒ぎ立てる騎士団が皆、
黙った。


光雄「水菜・・・・・・団長としての考えを聞きたいな」


踊る会議をなんとか進める為に、光雄兄が
水菜に視線を移す。


水菜「とりあえず、水居姐さん。

公共の電波はジャックしないでほしいな。
優鶴達三人の今後に関わってくるし、

最悪世論からのバッシングがうちの子達に向くからね。」


水居「言外に

「うちの子達は守る」って言ってやがりますけど、

花はうちの子判定じゃねぇ、と?」


水菜「まさかそんな。

僕の大切な妹だよ」


水居「ンなら!

なんで『封印措置』の承認しやがったんすか!」

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作者名:クラウン | 作成日時:2023年7月22日 4時

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