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優鶴side
簓の次は空却のやりたいこと、
登山だ、
高尾山の登山道にのぼって、
競争が始まり、
一郎と左馬刻の同着で幕を閉じた。
次は一郎のやりたいこと。
アキハバラ
電気街。
･･････俺は過去最高に縮こまっていた。
左馬刻「･･････てめぇの看板か？」
簓「『鏡千優鶴ファーストアルバム、写真集同日発売』
へ〜。 なぁ優鶴、いっちょここでフードを･･････」
優鶴「フードなら、絶対取らない」
「ねぇ見てよあの看板」
「あー知ってる、『鏡千優鶴』でしょ？
この前ヒロ様と共演してたよね」
「あいつのせいで俺らの業界立ち行かないんだぜ？」
「夢ノ咲の『キングクラウン』取られた子、
仕事半分以下になったんでしょ？」
「夢ノ咲の落ち目の代表格になるぜ」
「スタァを裏切った、
アイドルに歓迎されないアイドル、
滑稽じゃね？」
「確かに顔はいいんだけどねー」
「“桜木”の分家ってだけで、ちょっとねー？」
「プリズムボイスを持ってるって、
そんなにすごいことなのかな？」
「それでもだろ？
この前のイケブクロサンセットビルも
あいつが関与したって話だぜ？
桜木が関与することなんて、
たいてい悪事なんだからさ」
左馬刻「───いくぞ」
左馬刻に腕を強く引かれて、
ワクワクしている一郎の後ろについていく。
たぶん、今の人たちの声が聞こえて、
俺に聞かせないようにしたいんだろう。
優鶴「優しいね、左馬刻」
左馬刻「･･････うるせぇ」
一郎に連れられてきたのは
フィギュアがたくさん並ぶところだった。
プラモデルに、フィギュア、
実在する人のフィギュアなんかもあるあたり、
かなりの品揃えだと思われる。
優鶴「･･････スタァの、フィギュアもあるのか」
見覚えのあり過ぎる
一つのフィギュアの前で立ち止まって
眺める。
うまく出来ているもんだ
『フェザー』の透明感もりっぱだ。
簓「優鶴、そろそろ
──気になるもんでもあったん？
あぁ、買うん？」
優鶴「いや、よく出来てるなとおもって」
一郎「荊木 ひまりのフィギュアか
あるアニメのモデルになったひとだ。
そういや結婚してるんだよな、そのひと」
優鶴「プラチナシンフォニアコーデ、
当時一番の傑作のドレス。
母さん以外は持ってないコーデでもあるな」
「「「は？」」」
優鶴「言ってなかったか？
俺の母さん、鏡千ひまりは、旧姓荊木ひまりで
スタァをやっていて
アイドルの鏡千満鶴と結婚したんだ」
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作者名：クラウン | 作成日時：2022年3月17日 8時
