淡く、消えていた記憶を ページ23
優鶴side
テロからたった数週間。
一郎に救出されて、一週間と少し。
イケブクロに入り浸っていた。
学校?
行かなくても大学卒業程度の知性は備わっている、
何せ『桜木一族』なので。
学校から仕事の連絡があって、仕事には行くけど
学校自体の登校はまばらだ。
優鶴「・・・・・・みんなの、やりたいこと?」
簓「そうや、仕事ないんやったら行くか?」
優鶴「いく」
学校よりこっちの方があきらかに楽しいので。
トゴシギンザの商店街、
簓のやりたいことはずばり、
『食べ歩き』であるらしい。
簓「さぁ〜みんなで仲良く食べ歩きしよか〜」
空却「へ〜
うまそうな食い物屋がめちゃくちゃあんじゃねーかよ」
左馬刻と一郎の眉間に皺がよっていた、
空却「優鶴、パーカーとらねぇのかよ?」
優鶴「・・・・・・色々目立つ、から。」
一郎「アイドルだもんな。」
スポーツキャップの上からパーカーをかぶって、
伊達メガネ。
制服は脱いだ、目立つもの。
夢ノ咲にいる白髪のアイドルなんて、
俺くらいなもんで
簓「おっ!」
簓の視線の先には大食い系の看板、
挑戦者求む的に書かれたチラシが貼られている
簓「おもろそうやんか!
みんなでチャレンジしよか!」
空却「いいじゃねぇか!
やろうぜ!!」
優鶴「・・・・・・みんなに任せる」
一郎と左馬刻は断ったけど、
まぁ結局、簓と空却に煽られて『乗る』わけで。
優鶴「二人とも、ちょろい・・・・・・」
。
。
。
「お待ち!
超スーパーウルトラヘブンデリシャス盛り!!」
総量5キロ、
体型維持が大切な
アイドルやスタァ涙目のカツ丼が出てくる。
優鶴「いただきます」
俺にそんなこと関係ないが。
簓「ゆ、優鶴ぅ、その体のどこにこの量入るんや?」
優鶴「桜木のエネルギー消費量は、
普通の人間の七倍近い、
俺は燃費がいい方だから
本来多く摂取しなくてもいいタチだけどな、
プリズムボイスだけでも、
それなりに体力つかうんだ。
簓、くう、残ってんのちょうだい。
食いもんがもったいない」
美味しい卵とじだ。
出汁がきいている。
8割残っていた簓の丼と
半分まで頑張った空却の丼を受け取り、
咀嚼。
完食する。
一郎と左馬刻が頑張ってかきこんでいるのを横目に、
食べ切ってからの口直しに
フルーツシャーベットを口に入れていた。
「おめでとうございます〜!
3人合わせて賞金9万円です!」
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作者名:クラウン | 作成日時:2022年3月17日 8時