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優鶴side
海堂「お客様の『お帰り』ですよ」
「見送りは結構!」
慌てて立ち上がり、荷物を乱暴に掴んで部屋から飛び出していった今生殿。
あの様子からデマを吹聴はしなさそうだが、
一応、警察にタレコミはしておくべきだろう。
部屋から出ると立ち並んでいた使用人のひとり、
春から入ったばかりの男性に、
走り書きしたメモを手渡す。
優鶴「この件をお前主軸に執り行うように、
手伝いも頼んでかまわない。」
「は、はい!」
優鶴「あと、メイド長」
「はいここに、優鶴さま」
優鶴「桜木家含む、
一族五家、
および補佐十二家に急いでこのことを伝達してくれ。
海堂、そちらの手伝いを。」
海堂「かしこまりましてでございます」
優鶴「プリパラには俺から直接連絡する、
・・・・・・はぁ。 親父もよくこんなこと
俺らに気づかれずにやってたよな。」
「あの、優鶴さま。
市井の方に見回りに参りましょうか?
牽制しなければならないでしょう?」
そう提案したメイドは、
俺が身体を冷やしたことを危惧して
ブランケットを差し出しながら、そう提案した。
優鶴「・・・・・・裂ける人数は、少ないぞ」
ありがたくブランケットを受け取りながら、
そう返答する。
「鏡千邸の使用人が決して多くないことは、
重々承知でございます。
旦那さまに、奥様。
優鶴さま、お嬢様方に何かあっては大事ですので。
・・・・・・べつに私一人でも・・・・・・」
優鶴「それは俺が許さない。
最低でも二人だ、腕が立つ奴らを連れて行ってくれ。
・・・・・・ついでに、
まだ食事の買い出しが行けてないらしいからな。
買い出しの奴らも一緒に連れて行っていいぞ。」
。
。
。
優鶴「・・・・・・つーわけで、
俺は家の執務をしながら、
お前達に事のアレコレを説明しないといけないわけだ。
・・・・・・何一つ笑えねえっ!」
寂雷「程々にして休むんだよ。
本来なら
まだゆっくり休んでいなければいけないんだから」
なんでこんな時に限って親父は不在なのだろう。
万年筆を紙の上で滑らせながら、
急ぎの書類を書き上げ、
隣に控えていたメイドに手渡した。
英智「ふふっ、勝手にみんなを集めた事は謝るよ。
・・・・・・それで、本題なのだけど」
優鶴「おう。 ・・・・・・『守護者』の必要性の確立。
ってだけ言えばお分かりか?」
その言葉で
この場の聖夜と響音以外の全員が硬直した。
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作者名:クラウン | 作成日時:2022年3月17日 8時