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聖夜side
聖夜『♪〜〜』
本気で歌っている、
本気で踊っている。
こんな状況なのに、
楽しくて
嬉しいと感じている。
頭の中には、
『踊る阿呆に、見る阿呆
同じ阿呆なら踊らな損損』という言葉が出てきて
“阿呆”のように“道化”のように
“笑っている”“踊っている”
“歌っている”。
幸福も、別れも、友情も、愛情でさえも
滑稽な夢の戯れだ。
そう、誰かが言った
でも、“滑稽”は、
聖夜「“滑稽”だって、笑ってよ!
それが“道化”の本懐だ!
“滑稽”で、“お馬鹿”だから!
“愛される”!」
響音「“人それぞれ”だろ?
お馬鹿」
歌い終わって、
向き合うと、
夏希兄ちゃんが優鶴にいちゃんの後ろで
声を押し殺して笑っている。
楽しいみたいだ。
そんな色が出てる。
優鶴にいちゃんの色は、
“複雑”そうだけど。
聖夜「にししっ♪
兄ちゃん、何度だって言うよ!
俺たちは兄ちゃんを愛してる!
兄ちゃんがいたから、
今の“俺たち”がここに居る!
“処刑”されても、
兄ちゃんの“弟子”なのは変わらないから!」
優鶴「お前らを、愛していたいのは
本当なんだ」
聖夜「なら愛しててよね〜☆
どうにかして、俺たちが兄ちゃんを
“不完全”にするからさ☆」
優鶴「本気か?」
聖夜「本気って書いて“マジ”って読むアレだよ☆
本来、俺たちは
“そのため”に兄ちゃんに育てられたんだから。」
優鶴「ーーーそうだな
でも。
消える為に、何か“残さないと”な?」
聖夜「俺は“sacred”として、一緒に残したいけどね
兄ちゃんは、どう?
俺たちと一緒にいるのは、嫌?」
優鶴「今まで、
そんなの考えた事なかった・・・・、
嫌じゃない、けどな・・・・」
宗「優鶴、君のしたい様にすればいいのだよ。
こちらからは、
ああしろこうしろとは言わない。」
宗が目を細めて、俺をみている。
なずなをみている目と、
同じ目だ。
零「優鶴くんや、
全員で協力すれば、目的が早く終わるとは
思わんか?」
優鶴「どういう事だ?零」
零「何も優鶴くんの“処刑”と称して
なんでもする必要は無いんじゃよ?
優鶴くん、
『五奇人』は『神人』の弟子であり駒じゃ。
おぬしの頼みなら、
大御所であろうと“捻り潰す”くらいの事は
やってみせるぞ?
それこそ、“業界”をお掃除するなら
他にも手伝ってくれる者はたくさんおるわい」
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作者名:クラウン | 作成日時:2020年11月4日 23時