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千鶴side
千鶴「羽鶴、・・・・だ、大丈夫?」
羽鶴「ん・・・」
陸「少しの間目は霞んだままだから、
ぶつからないように気を付けて。
具体的には、1時間くらいかな」
向かい合って座る羽鶴と、陸お兄様。
陸お兄様は羽鶴の前髪をあげて、
レーザーポインタの当たった目の治療をしていた。
犯人は、花お姉様が捕まえて別室で尋問中らしい。
陸お兄様が、
羽鶴の前髪を下ろして、
頭を撫でている。
陸「他に怪我は?
落ち方が少し危なかったから、膝とか打ってない?」
千鶴「う、打ってない、・・・です。
お、お兄様の、・・・・お陰、で・・・」
私達を庇って、お兄様があんな怪我をしたのに
私達は・・・・。
陸「優鶴は、好きで千鶴たちを庇ったの。
気にやむ事じゃない。
ーーーそれに、姉さんが治療してる。
気にするだけ無駄。」
千鶴「そ、そう・・・ですけど・・・」
陸「それに、今は行かない方がいいよ。
ーーー紫吹さん、霧矢さん、星宮さん
あまりまじまじ見られると、
俺も少し怖いんだけど」
いちご「ご、ごめんなさい!」
陸「怒ってはない、かな・・・。
あっ、吹雪。
姉さん達の方はどう?」
吹雪「えっと、
犯人の方が顔面蒼白で謝罪連呼を・・・・」
陸「だろうね、
“バラす”って、そう言う事だから」
吹雪「怖いですよ!
あっ、提督。
徳田秋声先生を
こっちに匿っていてもいいですか?」
陸「聞くのは俺じゃなくて、この子達だよ」
吹雪「えっと、いいですか?」
あおい「私たちは全然大丈夫ですよ」
千鶴「わ、私達も、大丈夫・・・です。」
吹雪さんが外に頭だけ出して、
秋声さんを呼ぶ。
怖くはない。
花お姉様の彼氏なのだし、
私が怖いと思うのは・・・・。
秋声『どうかしたの?』
秋声さんが私の顔を覗き込んでいた。
びっくりして、思わず
椅子と一緒にひっくり返りそうになるのを
星宮さんが支えてくれる。
千鶴「あ、ありがとう・・・ございます・・・
秋声さん、
は、花お姉様は今、・・・・な、何を・・?」
秋声『あー・・・・。
半殺しにして、・・・・蘇生・・・・』
“そこ”だ。
私が怖いと思うのは。
怒り出したら
手がつけられないほど相手を打ちのめす
必要に応じては“心”ですらも無慈悲に折る。
舐められないようにするには必要で、
舐められているから先祖が無意味に殺されていたのも、
事実だけど。
和睦の道はないのだろうか。
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作者名:クラウン | 作成日時:2020年11月4日 23時