宣戦布告８ ページ9
…義父の前で直属の上司、旧多二福一等捜査官を超えると豪語した、その数日後。
私は早くもヤツとの第一の壁…【雑務処理】を前に、膝を屈しかけていた。
旧多「有馬Aさぁん？二時間前に頼んだ資料の整理、どうなりました？」
『すみません待って下さい！パソコン難しくて…このバツ印を押せば良いんですか！？』
旧多「何時代の人なんですか貴女…はぁ、駄目だな〜キッショーさんの【有望な】娘さんは！」
嫌味に構っている余裕も無い。
キジマ「ホッホ、初めは皆さんそんなものですよ」
『…すみません…本当に…』
旧多「早く使い物になると良いんですけど」
『…』
こうして准特等…改めキジマさんに慰められ、旧多一等にメンタルをズタボロにされる日々が続く中。
後に大炎上のモトとなるいざこざの種は、資料室で芽を出した。
『…と、届かないっ…』
キジマさんに頼まれた書類を求め、資料室の一番高い棚に手を伸ばして惨めに格闘していた時。
琲世「これですか？」
『あっ』
ギリギリ私の手が届かぬ位置にあった書類ファイルが、すっ、と大きな手に取られる。
驚いて視線を動かした先では。
『あ…佐々木、琲世さん…』
琲世「初めまして。有馬Aさんですよね？」
義父や【クインクス】所属の才子ら友人がよくその名前を出している、特異な捜査官。
佐々木琲世一等捜査官が人当たり良い笑みを浮かべてこちらを見下ろしていた。
琲世「はい、どうぞ」
『ご、ごめんなさい！ありがとうございます…！』
差し出されたファイルを手にして頭を下げると、琲世さんは「そんなにかしこまらなくて良いよ」なんて言ってくれる。
あぁ、何て優しい上官なんだろう…
傍若無人な旧多一等の姿が過り、虚しさの方向で涙腺が緩んだ。
『琲世さんって確か、六月や不知たちの…』
琲世「うん。六月くん達【クインクス】のメンターです」
『やっぱり！お話は伺っています』
そこから私と琲世さんは数分ほど世間話をし、普通に別れた。
『本当に助かりました！』
琲世「いえいえ。じゃあまたね、Aちゃん」
…オフィスに戻る途中はずっと琲世さんの事を考えていた。
良いなぁ六月たち…あんな良い人が指導者で。
優しかったなぁ、琲世さん…
きっと、そんな事を考えていたから罰が当たったのだ。
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みきざわ(プロフ) - あずまさん» 鼻血どんどん出しましょう！(笑)閲読有難うございます〜！ (2019年1月23日 19時) (
レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
あずま(プロフ) - あぁ…やばい、、、鼻血でるぅ(;´Д`)ﾊｧﾊｧ (2019年1月23日 15時) (レス) id: 97c5686003 (このIDを非表示/違反報告)
みきざわ(プロフ) - えぬ=)さん» ニムラの魅力、少しでもお伝え出来ているのなら幸いです！尊敬だなんてそんな、勿体ない(笑) 嬉しいお言葉、恐縮です！ (2019年1月21日 5時) (レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ=)(プロフ) - ああ……溶けちゃいそうです……← 本当に最高です……前作からずっと思ってたけど最高です……尊敬してます……!何故そんなににむにむの魅力を素晴らしいクオリティで書けるのか……尊敬してます(二回目) (2019年1月21日 0時) (レス) id: ae2a3cb03d (このIDを非表示/違反報告)
みきざわ(プロフ) - ハニーさん» 謹んで新年のお慶びを申し上げます！2019年がハニー様の良き年になる事を願っております... (2019年1月1日 0時) (レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みきざわ | 作成日時：2018年12月16日 18時
