恋に落ちたら (ページ7)

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あの日から一週間

彼らは韓国に泊まり込みで新曲の振り入れをしていたらしい。
そして今日、MV撮影の1日目＿＿

自分のテーブルにメイク道具を広げて
各自準備をしているとドアがガチャッと開いた。

안녕하세요～(こんにちは)、の声と共に
メンバーがぞろぞろと入ってきた。

純「A！」

「、っあ…うん、久しぶり、ですね」

朝から元気いっぱいの純喜くんが
ニコニコしながら声をかけてきた。

緊張して敬語とタメ口が混ざったごちゃごちゃの日本語に、え〜？と笑われた。

まだ呼び捨ては慣れないし、メイクするのかと思うと、ドキドキが止まらない。

拓「Aヌナ、お久しぶりです。お願いします。」

「…っ！は、はいっ！」

そしてここにもまた一人、違う意味で破壊力のすごい人が…

純拓と呼ばれているらしい彼らは、
私にとってあまりにも刺激が強い。

「えっと、拓実くんから、メイクする、ね？」

拓「分かりました〜」

椅子を引いて、サッと座ってくれた拓実くん。

じゃあ僕は向こうで待ってます！と、
待機しているメンバーの方に行った純喜くん。

一度深呼吸をして、鏡を見ると
既にマスクを外した拓実くんがこちらを見ていた。

「…わあ、肌きれいだね」

拓「ほんまですか？嬉しいです」

「…なにしてる？スキンケア」

拓「昔からこうなんで、多分荒れにくいです」

「ああ、ニキビ、できない？」

うんうん、と微笑みながら笑ってくれた

近くで見ると余計にピカピカな肌…いいなあ

あと拓実くんは本当にパーツが綺麗
シュッとしているのに、可愛らしいのが不思議。

手を洗って帰ってくると、
イヤホンを耳に入れて携帯を見ている。

今日のMVのダンス動画か…

拓実くんはどちらかというと静かな方で
初めてメイクする私には、意外とちょうどよかったかもしれない。

話しかけられることも無く、
拓実くんの顔にメイクを施していった。

「…よし、できたよ」

拓「っわ、すごいヌナ！」

「ほんとに…？」

拓「うん！やっぱり韓国と日本ではメイクが違いますね」

ありがとうございました、と丁寧にお辞儀をして
純喜くんを呼びに行ってくれた。

気に入ってくれたみたい…よかったあ。

今日まで、二人に似合うメイクを勉強したかいがあった。

そしてすぐに交代で純喜くんがやってきた。