恋に落ちたら (ページ46)

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Junki side＿＿

練習室で振り入れをしている時

チェ「純喜いる？」

純「…あ、はい」

チェさんが急に顔を出して、俺を呼び出した。

なんやろ…俺なんかしたっけ…

別室に連れていかれて、対面になって座り込む。

純「…えっと、」

チェ「なんでそんな暗い顔してるの？」

純「…え、」

緊張でチェさんの顔をよく見ていなかったけど
顔を上げてみれば、微笑みながら俺を見ていた。

チェ「何、なんか思い当たる悪いことでもある？」

純「いやいやいや！ないです」

チェ「うん、だよね。Aのことだよ」

心臓がドキッとした。
初めてチェさんの口から、Aの話を出されたから。

悪いことじゃない、にしても、
俺から言ったことはなかったし…

チェ「Aと付き合ってんだろ？」

純「や、付き合ってはないです」

チェ「え？」

純「…はい、俺の片想いですね」

うわあ、社長にこんなんいうのキツ…

なんて思っているとチェさんが急に笑いだした。

そうかそうか〜片想いか〜
なんて言いながらにやにやしている。

純「……で、Aがなんですか？」

チェ「いやあ、付き合ってるかと思ってたから、いい話があったんだけど…まあ付き合ってなくても言ってみるか」

純「…えっと、はい」

チェ「あともう少しでAの誕生日なの、知ってる？」

純「え、いや、全然」

誕生日…そういえばそういう話してへんかったな。

最近お互いの趣味とか教え合ったけど
ちゃんと自己紹介とかしてない。

チェ「勝手に僕たちが考えたことなんだけど」

純「はい」

チェ「Aの誕生日、直接お祝いしたくない？」

純「………えっ、直接？」

チェ「そう、つまり韓国に行かせてあげたいなって」

待て待て待て、全然理解できない。

お祝い？韓国？俺が？

チェ「分かりやすく困ってるね、説明すると、

韓国に行けるのは純喜一人。
Aの誕生日当日の夜から次の日の夜まで、

完全プライベートだから仕事もなし

でも分かっているように今デビュー直後で
毎日忙しいでしょ？

もしこの案に乗るなら、純喜だけ
ものすっっっごいハードスケジュールをこなして貰って
先に仕事を終わらせて 2日間を空けるって感じ」

どうよ？と自慢げな顔で俺を見るチェさん。

純「めっっちゃいいです、お願いします」

一切の迷いも見せず、俺の返答も即答だった。