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Takumi side__
ヌナの幸せを考えれば、この結果で満足できる。
隣でニヤニヤしてる純喜くんは例外…
なんていいたいところやけど、
俺やって純喜くん好きやし、うん、まあ。
嫌いやけど好きやから
こんな幸せそうならなんも言えへんやん。
純「Aから返信こーへんなあ」
「寝てるんじゃないっすか?」
純「そうかなあ、ちゃんと家帰れてたらええねんけど」
「なんか親みたいなとこありますよね」
純「親でええよ、親で」
…あ、言ったな。前言撤回。
拓「じゃあ貰いますよ」
純「…っえ?!ガチ?!」
拓「親でいいんっすよね?なら貰います」
純「え、ちょ、やめてや。拓実には勝てへんねん」
拓「…」
本気のトーンで言ったらこれ。
腹立つ通り越して呆れるわ、
悲しそうな顔して、お願いやめて?って頼まれる。
何を心配してんねん、
拓実には勝てへん、か
そのままそっくりお返ししたい。
拓「冗談やって」
純「…はあ、やめてや」
純喜くんしか無理やで、ヌナ落とすの、
そんなん言ったら絶対調子乗るから言わんけど。
拓「先に言っときますけど、惚気とか聞かんので」
純「え、聞いてや」
拓「嫌です、純喜くんうるさいもん」
純「Aのこと拓実知ってるし、いちばん話しやすいんやって!聞いてや〜」
年上のくせに、俺に甘えてひっついてくる。
この人ほんまきもちわるっ
拓「俺に借りがどんどん貯まってるの気づいてます?」
純「なんぼでもチョコ買うから」
拓「それと、毎日ハンバーガー買ってきて」
純「体に悪いからあかん」
拓「なら毎日ご飯作って?」
純「わかったわかった、毎日カルボナーラな」
………ムカつくわぁ。
この感じやのに
頭いいし 運動神経いいし 料理できるし スタイルいいし
顔いいし 性格いいし 付き合い方うまいし
いやなんでこんな俺が褒めなあかんねん
できんことだらけなら、いいのに。
俺はみんなにセンスあるとかなんでもできるって
言われるけど、実際そんなことない。
なんでもできるのって意外と純喜くんだったりする。
でも自慢もせえへんし、いつも相手のこと褒めてて
自分で言うてるけど割とほんまに太陽みたい。
拓「やっぱ俺、自分の好きなとこないわ」
純「え、急に何?」
拓「いや、別に」
まあ応援してるから、
早く付き合うなりなんなりしてくれ。
俺の未練がましい気持ちも早く水に流したいから。
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作者名:ナビ | 作成日時:2021年9月10日 18時