恋に落ちたら (ページ20)

今日:11 hit、昨日:76 hit、合計:116,567 hit

40% ページ20

Junki side＿＿

『じゃあ次は、川尻くんと河野くんのペアでお願いします』

撮影が続く中、呼ばれたのは俺と蓮くん。

口角をきゅっとあげ悪い顔をした奴が
俺に近づいてきた。

純「……なんすか」

蓮「なんにも？今日楽しみだね？」

純「そういうのやめてください、違うんで！」

別に俺はそういう意味で誘ったんじゃなくて
ただ、Aと行きたいな〜と…思った……から………

蓮「うんうん、だからそういうことだよ」

純「もう！嫌や！蓮くん！」

大きい声を出してしまって、監督に大丈夫？と聞かれた

すみません、と2人で頭を下げる。
とにかく撮影後に話そうね、と耳元で言われた。

『カット！OKだよ。じゃあ次は〜』

からかわれてムッとしていたけど
プロの蓮くんは、すぐに切り替えてさすがだなあって。

スムーズに撮影も終わり、
写真の確認も終えた。

しれっと蓮くんから逃げようとしていた俺の行動も
しっかり読み取られていて、

気づけば控え室に連れてこられていた。

蓮「で、本音はどうなの？」

純「……何がっすか」

蓮「うわ！しらばっくれようないって！分かってるでしょ？」

もちろん分かってるどころかそれしかないけど、
まだちゃんとメンバーには相談したことなかった。

蓮くんならいいか、答えを教えてくれそうやし。

純「そのまあ、気づかんフリしてるけど、多分、Aのこと好きで…」

蓮「多分？」

純「………すみません、確実に好きです、はい」

蓮「だよね？それで？」

純「…あかんのかなって、こういうの、いやあかんよな」

JO1の中で一番プロで、一番大人っぽい蓮くんが
どう答えるのかすごく気になった。

別に俺たちは、恋愛禁止とは言われてないし、
それ自体がダメなわけじゃないけど

でもアイドルってご法度なのかなあ、と

蓮「いや、いいでしょ？」

純「え？」

返ってきたのは意外な返事で、ぽかんと蓮くんを見つめてしまった。

いつも通り、絶妙な引き笑いで笑われる俺。