Episode.14 ページ14
【アンドリューside】
＜茨の魔女の城 マレウスの部屋＞
ア「軍の訓練所に通わせる…？」
マ「あくまでも体力育成という名目でだ」
ア「でも何故訓練所に…」
マ「あそこでは、定期的に防衛魔法や攻撃魔法の
実践訓練を行っている。別に問題ないだろう？」
ア「まぁ、この谷には女性兵士が大勢いるし、
怪しまれるってことはないとは思うが…」
マ「ヴェラとヴィンセントには僕から話す」
ア「………。
キャシーには私から言っておこう」
マ「ありがとう、アンディ」
その後、
ヴェラとヴィンセントも賛成してくれたため、
Aさんは軍の訓練所に通うことになった。
・
・
・
あれから5年−。
Aさんは今年エレメンタリースクールの
最高学年になった。
今は、王立のミドルスクールに入るために
一生懸命勉強をなさっているそうだ。
今日は訓練所の帰りに私の小屋で同じクラスの
セベク・ジグボルトくんと一緒にお勉強をしている。
ちなみにAさんは、学校が休みの土日に
訓練所に通っているそうだ。
訓練所では、1つ年上のシルバーとバディを組んで、
切磋琢磨しているみたいだ。
『うぅ…古代呪文語、難しい………』
ア「ヒント、差し上げましょうか？」
『ううん、自分の力でやらないと…！』
ア「ん？鉛筆が止まっているぞ、セベク」
セ「…書いてある内容が難しくて全く分からない！」
『そんなこと言っていたら、
マレウス様の護衛になんかなれないよ？』
セ「うるさいぞ！！！A！！！！！
僕は、若様にふさわしい従者となるべく、
努力をしているのだ！！！余計なお世話だ！！！」
？「セベク、もう少しAに優しくしろ」
小屋の入口を見ると、
マレウスが扉に寄りかかりながら立っていた。
きっと元老院との話し合いを終えた後なのだろう。
顔が少し疲れていた。老人の相手は辛いからな…。
セ「……………若様！！！！！！！！！！」
マ「A、勉強は進んでいるか？」
『はい、マレウス様』
マ「そうか…。
A、セベク。一段落したら、僕の部屋に来い。
エリザベスが美味しいケーキを焼いてくれたんだ。
皆で茶でも飲みながら頂こう」
セ「はい！！！若様！！！！！」
ア「さぁ、2人とも！もう少し頑張りましょう！」
『「はい！」』
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作者名：ひとみ | 作成日時：2020年6月18日 9時
