伍の虹 ページ8
「……その瞳も親譲りなのか」
義勇兄様の一言で一瞬場の空気が凍った
錆兎兄様からはゴゴゴって音と怒りの匂いがする
真菰姉様はハラハラという音と心配そうな匂い
当の義勇兄様は無。何も感じられない
というか
無の匂いがする
その割に興味津々って音してるけど
『いえ、特異体質にございます
この瞳は水の呼吸と炎の呼吸を使えるようになると色が濃くなると言われました』
義「そうか、綺麗な瞳だな」
錆「え、」
真「珍しい!」
え、何が……?←鈍感ですこの子
左「体が冷える
皆家に入りなさい」
錆「義勇〜!今日は多分ご馳走だぞ!」
義「……鮭大根」
真「あははっ
義勇は鮭大根が大好きなの
義勇もね悪い子じゃないの
慣れてきたら沢山話せるようになるよ!」
なるほど義勇兄様は寡黙な方らしい
真「Aちゃん何歳?」
『今年10になります』
錆「そうかお前もうそんなになったのか」
真「わっか!私達もう18だよ〜?
私は次の夏の最終選抜を受けるの
錆兎と義勇は冬の最終選抜を受けるんだ〜」
鱗滝様のお家までの話はそれは面白いものだった
真菰姉様は夏の最終選抜を受ける
義勇兄様と錆兎兄様は冬の最終選抜
それまでに水の呼吸を会得する
義「本……?」
錆「12の呼吸についての本か
いくつ会得している?」
『7つ…?』
錆「そうか、あとは水の呼吸と炎の呼吸、それと派生した3つの呼吸か」
錆兎兄様は理解能力の塊なのか少しの言葉で全てを理解してしまった
その日の晩御飯はとても美味しかった
鮭大根に目を輝かせていた義勇兄様
無邪気にご飯粒を頬につけながら食べる錆兎兄様
2人につられて笑う真菰姉様
そんな私たちを見る鱗滝様
こんなに暖かいご飯を食べたのは初めてかもしれない
左「明日から鍛錬がある
今日はもう寝なさい」
錆「鱗滝さん
真菰が選抜に行く前の日に街に4人で買い物に行きたいです」
『街へ?』
真「選抜に行く前にお気に入りの甘味処に行きたいの!」
義「鮭大根」
『甘味処……!』
話によると真菰姉様の好きな甘味処には私の大好きな蜜柑大福もあるらしい
桜餅やおはぎが美味しくて鮭大根もある
行きたい……!
左「構わん。
だが、それまでの鍛錬を全員が全力ですることが条件だ」
4「はいっ!」
虹の呼吸の使い手たるもの
明日からの鍛錬頑張るぞ!
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作者名:ペペロンチーノ | 作成日時:2020年11月1日 1時