Recall me-Recall you 【冨岡義勇】 (ページ11)

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捌の虹ページ11

月日は流れて真菰姉様が最終選別に行く前日になった

今日は朝から4人で街に出かける

鱗滝様が僅かながらお小遣いを握られせてくれた
後、家から持ってきていたお年玉
何せ今まで使っていなかった、有り余ってる…

錆「真菰、A走るなよー危ないぞ」
『兄様！あそこの着物屋に行きましょう！』
錆「あ！こら！走るな！」

注意を聞かずに走り出した

実は父と母から兄様にお会いしたら羽織を仕立ててやれと言われてその分のお金を渡されていた

兄様に似合う柄のものを見つけたのだ

急いで走った

『あっ！』

やばい、転ける…！

痛みが来ることを覚悟した

でも痛みは来なくて代わりに暖かい腕に抱えられていた

義「……危ない」
『義勇兄様…！』
義「危なっかしい、怪我、無いか？」
『はい！ございません！ただ、』

立ち上がらせて貰えた時から繋がれている手

……とても恥ずかしいです

錆「おい！だから危ないって！
義勇、なんで手を繋いでるんだ？」
義「危なっかしいから」
錆「はぁ、お前らなぁ、」
義「ところでどの着物が欲しいんだ？」
『この羽織が欲しいのです
兄様への贈り物です』
錆「は？」
『おじさん！この羽織りくださいな！』
真「わ！錆兎によく似合うんじゃないの？」
錆「お前、そんな高いもの！」
『父上と母上からの、贈り物です』

父も母も兄を鱗滝様の元へ行かせてからも気にしていたそう

羽織を選んでやりなさいと言われた時は少し嬉しかった

『真菰姉様、西洋の髪飾りを差し上げます！
バレッタというらしいのですが、お揃いです！』
真「わぁ！可愛い！」
『それと義勇兄様』

義勇兄様には群青を基調とした組紐を選んだ

私は深紅と群青を基調とした組紐を

組紐を見た時これだって思った

『後ろを向いてください』
義「嗚呼」

兄様の髪の毛を持ち綺麗に結わえて組紐で結ぶ

漆黒の髪に群青色の組紐は綺麗に映えていた

即席で自分の髪も同じように結わえる

義「組紐か？」
『お揃いです〜！』
真「可愛い！
義勇も似合ってるよ〜！」
錆「俺だけ羽織なのちょっと恥ずかしいんだけど！」

仕立ててもらったばかりの羽織を着る錆兎兄様

器用にバレッタで髪を結わえている真菰姉様

群青色の組紐が映えている義勇兄様

ずっと4人でいたいなって思った