【歌い手】獣人世界【男主】 (ページ8)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:87,892 hit

8 ページ8

次の日の朝、俺はまふまふの泣き声で目が覚めた

念のために四人の部屋を隣にしといて正解だったようだ

俺はドアを開ける

「ふっ...ひっ、く......うぁ...。」

声を押し殺して泣いていたようだが、俺は生憎耳が良い

『まふまふ、どうした？他のみんな起こしちゃ悪いし、こっち来い。』

そう言って俺が両手を伸ばすと、まふまふも起き上がり、こちらに手を伸ばしてきた

それから俺はまふまふを抱っこしながら、自分の部屋へ行き、自分のベッドに腰を下ろした

まふまふを向き合うように座らせる

『怖い夢でも見たか？』

そう尋ねるとまふまふは頷く

『...そうか。もう、怖くないぞ。』

そう言って俺は頭を撫でる

これは俺なりの優しさだ

『それに、守ってやるって言ったろ？俺は狼なんだぞ。すげえ強ぇんだぞ。』

ガキっぽいとか気にすんな

子供あやすのなんて初めてなんだから仕方ないだろ

「もどる...」

まふまふは俺にしがみついてそう言った

落ち着いた...のか？

『おう。』

俺はそのまま、まふまふを元の部屋に連れていった

すると、いつの間にか全員起きていたようで

「まふ、またないてたのか？」

「そらるさんっ...。」

まふまふはそらるが話しかけるとすぐそらるの方へ走っていった

そしてそらるに抱きつく

こう見ると兄弟みてぇだな

「うらしゃん、ここどこ？」

「きのうひろわれただろ。もうわすれてんのか？」

「あ、そうだった！」

こっちもこっちで良くやっているようだ

『そんなお前らにプレゼントだ。受け取れ。』

「「「「ぷれぜんと...？」」」」

俺が渡したものは服だ

きのうボロボロなヤツ着てたからSouに頼んで買ってきてもらった

え、夜だったろって？

獣人の中には夜行性の奴もいるから夜も結構店開いてんだよ

ちなみに獣耳付きのパーカーで全員色違いだ

そらるは青、まふまふは白、うらたは緑、さかたは赤

外に連れ出しても耳さえありゃごまかせるからな

そしてそらるには長いジーパン、まふまふとさかたには半ズボン、うらたには裾を捲るズボンだ

Souは中々センス良いな

『それ、Souに買ってきてもらったから、礼ならSouに言えよ。』

4人は頷いた