【歌い手】獣人世界【男主】 (ページ18)

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「なんだおめぇは！？」

鷹の獣人が騒ぎ立てる

『うるせぇ。とにかくそいつを離せ。』

俺は象の獣人が捕まえているるすを見た

「嫌だね！こいつは俺の手を刺したんだ！！きっと王都の事件もコイツに違いねぇ！俺の金盗もうとしたんだ！！コイツをボロ雑巾みたいにしてからサツに突き出してやる！！」

るすがその男の手を刺したのは身の危険を感じたからだろう

今までの被害者は全員喉や心臓など、即死する所だけだった

そんなるすがミスをするとは思えない

『俺、離せって言ったんだけど？』

俺は男の肩に手を置く

「お前はコイツを庇うのか！？ならお前も共犯だな？！お前ら、ソイツも捕まえろ！！」

野次馬だった獣人達が俺に飛びかかる

俺はある物を取り出しそいつらに向ける

『死にてぇか？』

「け、拳銃...。」

『もう1度言う。そいつを離せ。』

「う...」

男はるすを離した

ドサッと地面に倒れ込むるす

気を失っているようだった

『ほら、テメェの手の治療代だ。』

俺は男に金を渡す

『じゃあな。』

そう言って俺はるすを抱き抱えて家へ戻っていった

「黙って行かせるかよ！！」

1人、俺の両手が塞がってるのをいい事に飛びかかってくる奴がいた

パンッと銃特有の音が辺りに響く

「僕、殺しはしたくないんですけどね。Aさんに手を出そうとするなら別ですよ。」

Souが、俺の家の前から発砲した

「僕、この距離でも外しませんから。」

「ひ、ひいいぃ...！」

俺に飛びかかってきた奴は腰を抜かしていた

アイツ、俺の頬も掠ってんの分かってんのかな

『さんきゅ、Sou。』

「はい！ってあぁ！！僕Aさんまで...！！」

俺の傷に気づいてからあたふたするSou

『いや、これくらいなら気にしねぇよ。だがいくら腹が立ったって言っても、取り乱すのは良くないぞ。』

「はい、すみません。」

俺達は家の中へ入った