【呪術廻戦】副担任の千崎先生はどうしたって愛される【男主】

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＿ 伏黒 side ＿






天使がいた。



嘘じゃないし 巫山戯てもいない。本当だ。




いままでの俺だったら確実に天使がいるなんて言い出す輩には軽蔑の目を向けていたし精神科も勧めていただろう。だけど、それは俺が今まで天使を見た事がなかったからにすぎなかった。



本当の、本当に。特級と戦って腹に穴を開けたあの日、確かに俺は天使を見た。





「喋ろうとしないで」と膝を曲げてしゃがみこみこちらを向くその天使は顔立ちも声も所作も綺麗で 触り心地の良さそうなふわふわのピンク色の髪色をしていた。


その時初めて天使の髪はピンク色なのだと知った。





圧倒的な強さで特級を一瞬で祓ってしまった俺の天使。


死を覚悟していた俺はブラックアウトしていく視界の中で天使が一生懸命戦ってくれたことを覚えている。


しかも俺をきちんと高専まで送り届けてくれたようだ。当たり前だが、医務室のベッドで目を覚ました時にはもう天使はいなかった。





ピンクの髪をした天使の話を授業の合間にやっているリハビリに付き合ってくれている家入先生にもした所、先生はヒィヒィ言いながら笑って聞いていた。本当なのに。


眉間に皺を寄せて如何にも拗ねてます感を出すとごめんごめんと笑いすぎて目じりに溜まった涙を払いながら家入先生は口を開いた。




家入「きっともうすぐその天使とやらに会えるよ」



意味が分からなかったがあと5分で授業が始まる時間なので慌てて医務室を出ると、医務寮から高専に繋がっている渡り廊下を渡る一人の男性が見えた。





ピンク色の髪をもつ、男性が。








伏黒「(まさか、)」




まさか、あの日の天使なのだろうか。






そう思うもいても立ってもいられず病み上がりというのにも関わらず駆け出した。
そらそうだろ。もう会えないと思っていたのに、もしかしたら 目の前にいる人が天使かもしれないんだから。




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