バルカローラを奏でよう.1 ページ12
(※付き合ってる)
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「A、お疲れ様。今日は送らなくていいのよね？」
17時、いつもより幾分か早めに今日の仕事を全て終えたAは美咲に確認された。
「うん。天と待ち合わせしてるんだ」
今日は7月7日。Aの誕生日だ。
正式に恋人という関係になった2人。
天はAの誕生日を祝おうとしてくれているらしく、今日の夜を空けておいて欲しいと頼まれたのは記憶に新しい。
「えっ…！？聞いてないわよ…！？」
しかし、送りは不要とだけ伝えられていた美咲は、そのことを知らず目を見開いた。
「え、ごめん。事前に言った方が良かった？」
「そういうわけじゃないけど……。そのままの格好で行くの？」
「そうだね。急いでるわけじゃないけど、今から帰ったら時間に間に合うか微妙だしね」
青色の薄手の7部丈のシャツにワイドパンツ。
確かにデートにしてはラフかもしれないが、そこまで変な格好でもないだろう。
「待ち合わせの時間は？」
「19時」
後2時間あるわね、と美咲は自身の腕時計を確認したAの腕を引いて歩きだす。
「え、なに？」
「服、着替えるわよ…！」
「ええ……？」
「いいから」
大人しく美咲に着いていくと、目の前には複数のブランドが入った知名度の高い商業施設が。
テレビ局の近くということもあり、Aも何度か利用したことがある。
「デートだから、女の子らしい方がいいわよね…」
早足で商業施設の中を歩き回る美咲に戸惑いながらもAは美咲の足の向くままに着いていく。
しかし、目に入ったワンピースが気になり、あるお店の前で足を止めた。
以前Aが出演したCMのブランドのシフォンワンピース。
CMの撮影の際にも似たようなものを着たのだが、このワンピースは水色で、襟や腰の装飾が異なっている。
「あら、これかわいいじゃない」
「美咲さんもそう思う？」
ピンクというのか紫というのか、絶妙な色の糸で星の刺繍が裾に施されている。
いかにもAの好みだ。
「これにしましょう」
「え」
気づいた時には美咲は既に店員に声をかけていて、あれよあれよという間にワンピースを持たされ試着室に押し込められる。
Aは戸惑いながらもワンピースを手に取った。
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ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» ありがとうございます〜！こちらはかなり不定期更新となってしまうと思いますが、本編共々よろしくお願い致します！ (2020年5月30日 6時) (
レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - 番外編…！ありがとうございます！！楽しみにしています！！ (2020年5月29日 23時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドーナツ | 作成日時：2020年5月28日 21時
