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じゅうご うらたside ページ16

二人の部屋にて





 

「ぁ…………うらさん……ちょっと考え事してただけ やよ。うらさんこそどうしたん?」



 
 

一瞬でわかる。


すぐにつくった笑顔なんて

簡単に見破れる。





 
「坂田さ……過去のことでまだなんか隠してるで しょ?」


「………。」





 
そう言うと、坂田は図星だと言うように

悲しそうに、頭を下げた。






 

でも、まだ隠し通す気らしい。




 
「……。なんもないよ?あれが全部やで。……なん でそんなこと言うん?」




 



わざと、明るい口調で言った。

心配させたくないって顔に書いてあるのに。






 
「坂田がそう言うならいいんだ。たとえどんな 事実を隠してようと、俺は知らない。坂田の 話だもん。…まぁ、それだと俺は何も手伝えな いけど。」



 


 




坂田の顔が明らかに歪んだ。



 

きっと、坂田の中でいろんな感情が渦巻いてる。






 



 


俺は、ソファーに座って坂田の返事をまった。







 


 


5分後、坂田は口を開けた。









 

 
 
「俺な、弟がおるんよ。ただ俺は何も覚えてな い。…弟に関する記憶をなくしてるらしい。高 校生の時に知ったんよ。」


「……さっき知ったんよ。蘭さん達が、弟の居場 所を知っとること。どんなに探しても掴めなか った弟のことが、ひとつわかったん。」



「会いたいんよ…やけど、弟は、きっと、俺の事覚 えとるやろ?自分を危ない目に合わせた奴な んかに会いたくないやろ。きっと。」



「だから悩んでんねん。どうしたらええんやろ って……もう、わかんなくなってんよ。」






 




 

きっと、辛いことだろう。


何が辛いのか、はっきりとは俺にはわからない。


でも、坂田が苦しんでることだけはわかる。


俺は、今坂田に、なんて言えばいい。


苦しんでる恋人に、なんて言葉をかければいい。



 
 


 
「……坂田。一緒に弟のところ行こう。」


「え……?」


「本人に会ってみなきゃ何も始まらないだろ?」


「…うん。そうやよね、青国行こう。うらさん。」


「冒険だ!坂田!」








 


こうして、俺らは坂田の弟を探すことになった

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かな(*´ω`*)(プロフ) - こんにちはーまあ初めまして(?)になってしまうんですが、お話すっごくおいしi((面白いです! ...青春してますね(遠い目) (2019年2月11日 16時) (レス) id: 1f5d87dc8b (このIDを非表示/違反報告)
葉っぱりーぬ - みなさーん!今度こそ続編作ったから移動してくださーい! (2018年11月17日 6時) (レス) id: f204c278e9 (このIDを非表示/違反報告)
夢月 - 雨兎(あまと)坂田家@らぎたんガチ勢さん» うん!じゃあそうする!!バレンタインは皆受験で忙しいもんね…。 (2018年11月16日 19時) (レス) id: 3341f5a27c (このIDを非表示/違反報告)
雨兎(あまと)坂田家@らぎたんガチ勢 - 夢月さん» 青春だね☆← 卒業式にしたら? (2018年11月16日 18時) (レス) id: 3570c2b609 (このIDを非表示/違反報告)
夢月 - それでね、すごい格好良くて、その時もうなんか私すごいこの人好きだなって思ったの。すごいひょろひょろなんだよ!?ちょっと意地悪だし…でもね、すごい好き…。離れちゃうけどバレンタインにチョコ渡すか、卒業式で告白したいな…って。どう思う? (2018年11月16日 18時) (レス) id: 3341f5a27c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無機質なガール | 作成日時:2018年10月14日 9時

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