トラウマ王子と過保護な王子【うらさか】

ろくじゅうよん　うらたside ページ18

遅い





　
　
　
　
　
坂田の帰りが遅い


　
待っててと言われてからすでに30分経っている

　
　
　
　
　
走って、走って、坂田を探した



　

　
　
　
坂田はどんなに探しても見つからなかった



　

　
　
「坂田っ……また独りにするなよっ……｡」

　
　

　

　
泣き出した俺は諦めて家に帰った









　
　
　
　
　
　
　
　
　
　


パソコンを使い、位置を探る



　




　
海音からいつか役立つと言われ、
教えられたハッキングがこんなところで
役に立つとは思わなかった



　

　
　
　
国独自の侵入者を防ぐための防犯カメラを
ハッキングする



　
　
　
　
防犯カメラは廃工場や人気の少ないところ、
人の極端に多いところにつけられてる





　

それのどこを見ても坂田は見つからなかった





　
　

　
　
誰かに連絡しようと思い、携帯を開く



　
　
　
履歴が一番上にあったまーしぃに電話をかける






　
　
　

「…………まーしぃ｡」

　
「どうしたん？うらたさんが元気ないの珍しい やん｡」


「坂田がいなくなった｡」

　
　
　
　
そう言うと、まーしぃは言った

　

　
　


　
　
「…坂田紫国に居るけどうらたさん知らんの？」
　

　
　


「………は？」

　

　


まーしぃは説明してくれた






　
中央国にいるが、今だ王子なことに変わりないだから国の訪問者の管理……どんな人が訪れてるのかなどの情報を極秘に持ってるんだとか


　
　


「それでな、その名簿見てたら坂田の名前があ ってな？坂田だけ用事でもあるんやな〜って 思ってたんよ｡」

　

　
坂田、紫国





　
この二つで思い付くのは当然、愛郁羅家


　
　
　
　
　
「まーしぃ！センラに琳涅くんに連絡するよう 言って!」

　
「わかった！……でもなんで?」







　
　
　
　
「坂田は、愛郁羅家に拐われた｡」

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