家族の音色**** (ページ43)

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いじわるページ43

北斗

無事に兄貴の手術は終わった。
しばらくは術後ってこともあってしんどそうだったし
思うように動けないからいろいろ辛そうだった。

でも毎日毎日生きるために兄貴は頑張ってた

頑張ってたのに…

「できない、？」

優「大我の体が移植には耐えられないらしい、」

樹「どういうことだよ！補助心臓いれたらできるんじゃなかったのかよ！！」

優「…大我の体調がまた優れないんだ。このまま無理に進めても大我の負担になって…それこそ危ないっ」

慎「うそでしょ、」

ジ「じゃあ、どうなんの…」

優「一旦移植の話は無し…またタイミングをみて進めていくしかない」

「兄貴、移植のためにあんなに頑張ってたのに」

皆んなやるせない気持ちだったと思う。
いろんな気持ちと戦ってあそこまで頑張ったのに
最後の最後で希望を奪われる

もしかしたら兄貴と走ったりできた。
俺らが食べてた料理食べさせてやることができたかもしれない。
樹と兄貴と3人で高校生らしく遊べたかもしれない。
兄貴が大好きな歌とか、、それこそカラオケとか

どんどん兄貴とやりたいことが溢れてきた。

「…ｸﾞｽｯ」

樹「北斗、」

「ごめっ、、」

優「……大我の体調が戻り次第補助心臓は外すことになった。それからは今までと変わらない治療と生活になるはず」

慎「"はず"って？」

優「…家に帰ってこれないかもしれない、、、、二度と」

ジ「やだっ！！大我が帰ってこないのはやだ！！」

樹「ジェシー！」

慎「俺もやだっ…」

ジェシーと慎太郎が部屋にこもってしまって
リビングには俺と樹と優吾兄さん

優「まじごめんっ、、おれっ…」

「…おれは信じてるっｸﾞｽｯ…いつかは絶対って」

樹「俺も、、、だから一人で責めんなよ」

優「ありがとっ、」

「…兄貴は知ってるの？」

優「うん、今日伝えてきた」

樹「どうだった？」

優「"仕方ないよね"って笑った。あいつが一番悔しいはずなのに笑ったから…つい怒鳴っちゃってさ、、"もっと悔しがれ"って」

「兄貴は？」

優「ど正論を言われた。"悔しがったって何も変わんないよ"って…」

「明日、会いに行ってもいい？」

樹「俺も、優吾は家にいて」

優「…わかった」

兄貴、ほんとは何を思ってるのか聞かせて