・ ページ9
玲玲「器を持ったのは…」
高順「いかがいたしましたか？」
玲玲「いえ」
玲玲は昨日頑張って誤魔化した侍女のことを思い出し、無駄だったとため息をついた
玲玲「器を持ったのは全部でおそらく4人です」
高順「四人ですか」
玲玲「まず、器の周りに触れた三人。
高順「それが事実だとすれば気になるのは不明な誰かと里樹妃の毒味役ですね」
玲玲「簡単なことです。里樹様の食べられないものをわかっていてわざと玉葉様の器とすり替えたのでしょう明確な悪意を持ったいじめです」
高順「いじめ…上級妃に対して侍女が？」
玲玲「信じられないようですね」
高順「知っていることをお聞かせください」
玲玲「これは私の憶測であることを前もって言っておきます」
高順「問題ありません」
玲玲「里樹様の園遊会での衣装を覚えていますか？」
高順「はい。確か派手な濃い桃色の…」
玲玲「そうです。普通に考えるなら明らかに玉葉様と被っています。もし、あの衣装を妃が選んだ場合侍女は妃にほかの衣装を勧めるか、そうでなければ妃に準ずる衣を着るはずです。しかし、お付きの者は皆白い衣を着ていました。あれでは桃色の衣装を着ていた里樹様は道化同然です」
侍女は主を立てるものである。主を立てるために地味な格好をするのだ
玲玲(そうなると、あの日阿多様の侍女達が里樹様の侍女達を叱っていたのも違う見方ができる。妃にとってふさわしい衣装とは何かそれすらわからない、わかっていて進言できないそんなふがいない里樹様の侍女たちを阿多様の侍女達はいさめていた)
玲玲「敵だらけの後宮の中で妃が真に信じられるのは自分の侍女たちだけです。年若い里樹様は侍女達に似合うと煽られあの衣装を選んだのだと思います。なんの疑いもなくその気持ちにつけ込んで。侍女達がわざと里樹妃に恥をかかせたのだとすれば、あの衣装にも納得が行きます」
高順「侍女たちはそれだけでなく、食事を入れ替えてさらに里樹妃を困らせようとしたと？」
玲玲「ええ。結果として命拾いしましたけど。嫌なやり方です」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cider(プロフ) - ミルクさん» 見落としていました。教えて頂きありがとうございます！ (2月1日 10時) (
レス) id: 8f0a8c9356 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - 確認ミスだと思われるのですがオ.リ.フ.ラが付いてしまっていますよ (2月1日 10時) (レス) id: d6f8a4c568 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：cider | 作成日時：2024年1月30日 18時
