【utit】画 面 上 と 画 面 裏 で は 素 直 さ が 違 う 、 そ ら る さ ん ＿ 番 外 編 ＿【srr】

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結局来たのは優の家で、優はびしょ濡れの私を見るなり慌てた様子で家へと入れてくれた。
涙なのか雨なのか分からないが、頬に伝った液体を拭う。
お風呂や服まで貸してくれた優にお礼を言ったあと、彼方とのことを思い出して、また再び止まったはずの涙があふれた。

「A、何があったん？」

私の頬に伝った涙を優しく拭ってくれる優の手を握ると、下を向いた。
優の手を握る力を少し強めると、優は私のことを安心させるためなのか頭を撫でてくれた。

『･･･彼方が冷たいって話･･･したでしょ？最近直ってきてて、嬉しかったの。でも･･･今日になってまた冷たくなってきて･･･理由聞いても言わないし･･･』

なぜか言うのをためらわれて、あんな風にケンカに発展してしまう。
私が一方的に怒るだけで、彼方は特に気にしていない様子で。
･･･まるで私だけが好きみたいで。

『飽きられたのかな･･･やっぱり』

自分で言っていてとても悲しくなっていく。
でも事実、最近冷たいのは飽きられたせいで、きっと私といても楽しくないから。
･･･私と別れたいと思っている故の、あの行動なのだろう。
涙を堪えていると、下を向いていた顔を上げられて、優と目があった。
優の目は真っ直ぐに私のことを捉えていて、離すことを許さなかった。

「A、大丈夫やよ。Aはそらるさんに飽きられてない。僕が保証したる」

『ほんと･･･？』

私が不安そうに聞くと、優は困ったように微笑んで私の頬を撫でる。

「僕、Aに嘘ついたことあった？」

『ない･･･けど･･･』

私の言葉を聞くと、安心したように笑って、ね？と言う優にゆっくりと頷いた。
素直すぎるから、嘘をついてもすぐバレちゃうから嘘をつかない優。
だからなのかな。
大丈夫だと思えてしまうのは。

３ 優side→←ケンカ

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