【utit】僕 の 初 恋 の 人 で あ る 君 が 僕 の こ と を 忘 れ た 理 由【mfmf】

｡ ページ3

頭の痛みが収まり、また再び探しだそうとしているが、とりあえず部屋の片付けを優先しようと考えていた。

『でも僕片付け下手なんだよなぁ･･･』

本もその辺に転がっていて、収納スペースを全然活かしきれていない。
誰のせいだよ？僕のせいだよ！なんて自分の行動にイライラとしていると、急に携帯が鳴った。
後ろから音がして振り返ると、ゴミ箱から溢れかえっている紙とゴミの数々。
そして、ベッドの上に山積みの本。
そういえば携帯はベッドの上に置いていて、そのまま本はベッドの上に置いちゃえって思って置いちゃってたんだ･･･
僕は過去の自分をバカだなとバカにしたあと、音を頼りに携帯を探した。
本の山をベッドの下にどかすのではなく、押して倒し、携帯を探す。
だが全然見つからず、一回待って、音をしっかり聞いてみた。
すると音がしたのはベッドの枕元。
なんにも置いていないところだった。

『･･･ストレスでハゲそう』

そう呟いた後、携帯をとると、電話の相手を見ずに電話に出た。

《出るの遅い。何してんの、メールも既読つかないし、全然電話には出ないし》

冷静だけど、怒ったような口調で僕に話しかけるそらるさん。
これ説教垂れながされるなと思い、急いでしていたことを話した。

『今はちょっと･･･自分の部屋の掃除をですね』

《掃除！？まふが！？あはは、無理やろ！》

明るい声で否定されて少しだけイラついたが、確かに僕が自分から片付けをしたことはないし、片付けをしたとしてもそらるさんに任せっきりだったため、そう思うのは仕方ないと思い、怒るのを我慢した。

『･･･そらるさんの携帯なのにさかたんの声もするんですけど？あとその他大勢』

《その他大勢ってなんだよ》

浦田さんの声も聞こえ、多分スピーカーなのかと考えた。

『あ･･･そうだ、僕そらるさんに話したいことありますのでそっち行きますね。そらるさんの家ですよね？』

《え、なんか嫌な予感する･･･》

当たっているんだよなぁ、なんて苦笑しながら、自分の部屋の掃除をほっぽりだし、そらるさんの家へと向かった。

｡→←１章 大掃除

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す