【utit】私 の 唯 一 の 友 達 だ っ た 君 が 私 を 忘 れ た 理 由【mfmf】

｡ ページ11

『どうするか･･･ですか？』

解きなおしが終わったから、時間も時間のため、次は明日にしようという話になったのだが、泊まった方が行き来しなくてすむし、時間のロスが減るという案が出てきた。
その案で、一ノ瀬先輩が私に泊まるかどうかを聞いてきた。

「坂田は強制だけど、Aは結構内容を理解してるし、教えたことをちゃんと復習して、そのあとしっかりとコツコツ勉強してたら、それなりの点数は取れると思うよ。それに、Aは女の子だし、ほら、ここは男しかいないから、選択はAに託すけど、どうする？」

私はうーんと考えた。
出来ればもうちょっと残りたいのだが、たしかにここで一気にやるよりも、家で自分なりのペースで予習や復習をしていたほうが頭もしっかりと処理できて、点数は上がる。
でも、皆とした方が楽しくできて、一番の問題のやる気というのも起きる。
だけどそれは迷惑なのかもしれない。
皆は皆なりの中学からの勉強方法とかがあるのかもしれないし、聞いてれば皆ずっと仲がいいみたいだし、私が邪魔しちゃいけないのかも。

『私は』

「変な気使わんでええからね？友達なんやから」

坂田が眉を下げて、私のことをじっと見た。
そんなことを言われたら、甘えたくなっちゃうから、困る。
だけど、それが少し嬉しくて、口角が上がるのを必死に堪える。

『･･･たしかに、不要だったかも･･･坂田の勉強がはかどるように帰ろうと思ったけど、坂田の言葉に甘えさせてもらうわ。とりあえず、超邪魔してやるから、安心して勉強できると思わないで？』

「･･･やっぱり優しさは大事やと思うんよ。うん」

『え？私って優しいよ？』

「え？どこが？」

坂田の不機嫌そうな顔に吹き出した。
久しぶりだな、友達と笑うの。
そんなことを思いながら、一ノ瀬先輩に泊まるということを報告した。

｡→←｡

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す