世界一愛する君の側へ

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朝、起きると机の上に紙が置いてあった。



見ると靜の書き置きだと分かった。




“昨日はすまなかった

この事は無かったことにしてくれとは言わない


だけど、泣いたのは黙っててくれ



靜哉”




『………』




靜哉の姿は何処にもなく、革靴も無いことから仕事に出たのだと分かる。



『黙っててくれ…か』



まぁ、そうだろう。


泣いたということを銀時が知ったらそりゃもう弄られまくるだろう。




『…さて、朝御飯の準備しなくちゃな』




昔と変わらず朝は必ず来る。




戦争時も、平和なときも、どんなに明日が来るなと願っても明日は来る。



私達が一日を過ごす間に命(時間)は削れていく。




『早く謎を解かなくちゃな……』



──────────


高杉side〜



「今日は遅いな………」



朝、Aの家の前で壁に寄りかかって待っていた。



いつもの時間になってもAは俺の前に現れない。

やっと出てきたと思えばスカートをフワリと宙に舞わせて笑った。


『おはよう』


いつもと雰囲気の違うAを見て首を傾げた。



とても機嫌が良い。


朝は低血圧であまり元気の無さそうなAがだ。



「どうした?」



そう訪ねると予想外の返答が来た。







『解けるかもしれない』

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